研究課題/領域番号 |
19K22501
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
矢崎 亮 九州大学, 薬学研究院, 助教 (70635812)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | カルボン酸 / エンジオラート / ラジカル / 鉄 / エノラート / 触媒 / 重水素 / ユビキタス / 酸化 / アルカリ金属 / バイメタリック / イオンペア |
研究開始時の研究の概要 |
αアミノ酸やヒドロキシ酸は、医薬品をはじめとする高機能性材料の構成成分として広く用いられており、ユビキタスなカルボン酸を原料として、α位にヘテロ原子を直接導入できれば、非天然型αーアミノ酸およびヒドロキシ酸合成法として理想的である。そこで本申請課題では、独自のイオンペア協奏機能触媒を用いることでカルボン酸の活性化を基盤としたラジカル型のヘテロ原子導入反応によるαーアミノ酸およびヒドロキシ酸合成法の確立を目的とする。
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研究成果の概要 |
ユビキタスなカルボン酸を原料として、α位にヘテロ原子を直接導入できれば、天然物や医薬品由来複雑な炭素骨格や多様な官能基を側鎖に有する非天然型αーアミノ酸およびヒドロキシ酸合成法として理想的である。しかし、カルボン酸の活性化には酸性度の高いプロトンが共存するため、化学量論量の塩基の使用が必須であり、古典的には強塩基性条件が用いられており、合成終盤における適用が困難であった。本研究では、化学量論量の外部塩基を必要としないラジカル機構によるカルボン酸の直接的触媒的αー酸化反応の開発に成功した。さらに詳細な反応機構解析により、鉄とアルカリ金属によるカルボン酸の新規エノラート化機構を明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カルボン酸はバイオマス資源として、任意の構造ユニットを有するカルボン酸が容易に入手可能である。また従来の高エネルギー消費プロセスで製造される原料と比較して取扱が容易で、様々な機能性分子合成のための有用な原料となる。そのためカルボン酸の効率的な分子変換技術の開発は、多様な機能性分子構築のための強力なツールとなり、社会還元性も高いと考えられる。
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