研究課題/領域番号 |
19K22551
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
宮寺 浩子 筑波大学, 医学医療系, 助教 (40361464)
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研究分担者 |
平山 令明 東海大学, 先進生命科学研究所, 教授 (70238393)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | HLA / MHC / がん抗原 / ワクチン / ペプチドワクチン / T細胞エピトープ |
研究開始時の研究の概要 |
がんペプチドワクチンは少数の著効例がある一方、全体の奏効率は低い。この現状を打開する一助として、本研究はHLA(ヒト白血球抗原)クラスIIを対象として「未知のHLA結合モチーフ」を同定することを目的に研究を行う。 具体的には、結合測定とin silico実験(ドッキング・シミュレーション)により、HLAに結合する新規モチーフを漏れなく明らかにする。本研究の成果はワクチン設計の基本となるHLA結合領域の地図を書き換える可能性があり、がんペプチドワクチン開発の基盤構築に大きく貢献する。
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研究成果の概要 |
本研究はHLA(ヒト白血球抗原)クラスII(HLA II)を対象として、HLA II-ペプチド結合測定と結合予測(ドッキング・シミュレーション)を行い、HLA IIが結合するペプチドの配列情報と結合能についてのデータを収集し、新規結合モチーフの同定を目指す研究課題である。既知の外来抗原を対象として手法の評価、既存手法との比較を行い(投稿中)、マウス腫瘍抗原の解析(共同研究により実施、投稿中)を行った。その結果、本研究の手法では、HLA IIのペプチド結合スペクトラムを、既存手法および結合予測アルゴリズムよりも高感度に定量化できることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HLA(ヒト白血球抗原)は獲得免疫応答をつかさどるタンパク質である。HLAが、がん特異的な変異を含むペプチド断片を結合し、細胞表面に提示すると、がん細胞を標的とした免疫応答が起こりうる。そのような免疫応答を引き起こすペプチドを見出すことが出来れば、効果の高いペプチドワクチンの設計につながるが、現状では、がんペプチドワクチンは少数の著効例がある一方、全体の奏効率は低い。この現状を打開するため研究代表者はHLAクラスIIが提示するペプチド探索手法を開発し、測定系の評価、がん抗原への適用を行った。本研究は、がんペプチドワクチンをすべての患者に対して設計できる体制の構築に貢献する。
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