研究課題/領域番号 |
19K22595
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原田 浩 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (80362531)
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研究分担者 |
森鳰 章代 京都大学, 生命科学研究科, 研究員 (20722648)
小林 稔 京都大学, 生命科学研究科, 特定助教 (40644894)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | がん / 低酸素 / 浸潤・転移関連遺伝子 / 放射線治療 / 放射線抵抗性 / HIF-1 / 再発 / 浸潤 / 抵抗性 |
研究開始時の研究の概要 |
がん細胞が酸素・栄養環境の悪い領域から良い領域へと浸潤する際に必要な責任遺伝子を網羅的に探索し、同定した遺伝子が放射線治療後の再発で果たす機能を解明する。そして、同定した遺伝子の作用機序を解明し、その働きを阻害する手法の確立に繋げる。再発を担う責任因子の同定という探索研究を基に、放射線治療効果の増強に繋がる新規治療コンセプトを確立を目指す。
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研究成果の概要 |
我々は、放射線治療後のがんの再発を引き起こす責任細胞が、主に原発腫瘍内の低酸素領域に存在していることを、低酸素がん細胞の細胞系譜実験で証明してきた。また、その再発過程で、低酸素がん細胞が腫瘍血管方向に浸潤することで、がんの再発を引き起こしていることも明らかにした。しかしながら、ここで低酸素がん細胞の浸潤能を誘導する遺伝子は同定されていない。本研究で我々は、当該遺伝子を探索するスクリーニング実験を展開し、新規遺伝子を同定した。当該遺伝子の発現が、転写開始レベルで低酸素誘導性転写因子HIF-1依存的に誘導されることを見出した。in vitroスクラッチアッセイで、浸潤を誘導する機能も確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、低酸素がん細胞の浸潤能を担う新たな責任遺伝子を同定することが出来、かつその発現制御機構の一端が明らかになった。今後、更に発現制御機構の詳細を明らかにすることで、当該新規遺伝子の機能を阻害し、がんの浸潤能を抑制、そして放射線治療後の再発を抑える新たな治療法の確立に繋がることが期待される。
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