研究課題/領域番号 |
19K22596
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大槻 勤 京都大学, 複合原子力科学研究所, 特任教授 (50233193)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 医用放射性同位元素 / 線源内療法 / 加速器 / 研究用原子炉 / 分析技術 / 半減期 / 核分裂 / 放射性同位元素 / 電子線加速器 / 断面積シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、まず、非アルファ放出核種であるBaやMo,Cu,Ge,等を用いて電子線による医療用放射性同位体の生成断面積等を実験及びシミュレーション両面から検討を行いう。また、これらの核データ取得から得られるパラメータをもとに、ウラン系列の放射性廃棄物として多量に存在するラジウム-226(Ra-226)を、高エネルギーガンマ線を用いて前立腺がん等の核医学治療に有効なAc-225の製造の基礎検討を行う[Ra-226(γ,n)Ra-225→β壊変→Ac-225]。さらに将来的に有用とされるDDS を目指したRIナノコンテナなどへの応用を探ることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究のではアルファ線源内療法に用いるAc-225をRa-226(gamma,n)Ra-225反応を用いて製造し、Ra-225の娘核種として容易に製造する手法の開発を試みた。結果は国際会議Nuclear Medicine (SNMICON:年度ごと)などにおいて発表した。また、これらの核種をC60, C70やC82フラーレンへ内包させたナノコンテナなどの応用も含めた研究など、関連する研究の知見を得る準備や計画を進めた。さらに、関連として核データの実験では、Be-7などの原子番号の小さな放射性同位元素の半減期や巨大共鳴に伴う核分裂の断面性を取得した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前立腺等のがんは年々増加しているのが現状であり、それに伴い、アルファ線放出核種(RI)による核医学治療が重要度を増してきている。しかし、日本では前立腺がんや骨がんの放射性薬剤としての認可を受けたばかりであり、この分野の早急な進展が望まれている。本研究では、ウラン系列の放射性廃棄物として多量に存在するラジウム-226(Ra-226)を、高エネルギーガンマ線を用いて前立腺がん等の核医学治療に有効なAc-225の製造を試み、RIナノコンテナなどへの応用を探るという学術的意義が大きい。また、関係する研究としてBe-7の半減期やU-238などの核データの新たな知見を得た。
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