研究課題/領域番号 |
19K22614
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木戸 丈友 東京大学, 定量生命科学研究所, 特任講師 (00401034)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 肝臓 / 肝細胞 / 星細胞 / 類洞内皮細胞 / 肝疾患 / iPS細胞 / マクロファージ / 肝疾患モデル / 実質細胞 / 非実質細胞 / 肝炎 |
研究開始時の研究の概要 |
肝臓は肝機能の本質を担う実質細胞と非実質細胞から構成され、恒常性維持に寄与する臓器である。病因によらず肝炎は慢性化すると肝硬変へと進行し、やがて肝がんへ至る。この過程で、クッパー細胞は肝細胞への障害に応答し、肝炎の進行を制御する。従って肝疾患の予防・診断・治療薬の開発には、クッパー細胞を用いたin vitro肝炎モデルが必要である。我々はこれまでに、ヒトiPS細胞から肝細胞、類洞内皮細胞、星細胞の作製に成功している。そこで、本研究ではヒトiPS細胞からクッパー細胞の分化誘導系を樹立し、既に我々が作製に成功している肝構成細胞と組み合わせることで、in vitro肝炎モデルの構築を行う。
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研究成果の概要 |
肝臓は肝細胞、星細胞、類洞内皮細胞等によって構成され、恒常性維持に寄与する。病因によらず慢性的肝障害は線維化を引き起こし、しばしば肝硬変や肝がんに至る。我々はこれまで、ヒト肝臓モデルに応用可能な星細胞や類洞内皮細胞をiPS細胞から樹立してきた。本研究ではiPS細胞からマクロファージを作製した。分化16日でCD45、CD14共陽性細胞を確認した。CD14陽性細胞はM-CSFにより、マクロファージへ分化した。これらの細胞はM1誘導、M2誘導が可能であった。共培養系において、iPS細胞由来マクロファージの線維化促進作用を評価したところ、マクロファージとの共培養系において星細胞活性化が促進された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在開発中の肝疾患治療薬の多くは主に肝細胞を対象としており、線維化の主体である星細胞を対象としていない。各種の肝構成細胞を用いたin vitro肝炎モデルが開発されれば、肝細胞への障害を起点として誘導される星細胞の活性化を定量的に評価するスクリーニング系を開発することが可能である。よって、本研究は肝細胞のみを標的とした従来の薬剤探索法のブレークスルーとなることが期待でき、肝細胞と星細胞の両方を標的とした新たな肝疾患治療薬の開発に貢献することができる。
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