研究課題/領域番号 |
19K22626
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
遠山 周吾 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90528192)
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研究分担者 |
柴 祐司 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (70613503)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | ヒトiPS細胞 / 心筋細胞 / サル / 催不整脈作用 / 再生医療 / 移植 / カニクイザル |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトiPS細胞は心筋細胞を含むさまざまな細胞へ分化することができるため、再生医療への応用が期待されているが、心臓再生医療を実現化するためには、移植後の催不整脈作用という課題を克服しなければならない。その課題を克服するために、京都大学iPS細胞研究所において作製されたHLAホモ接合体ヒト由来のiPS細胞から臨床グレードの心筋細胞(心筋含有率99%以上)を作製し (Cell Metab. 2016, Stem Cell Rep 2017)、直径200μmの微小組織球を作製した後、カニクイザル心筋梗塞モデルに免疫抑制剤投与下で移植し、催不整脈作用および心機能を評価することで、霊長類モデルにおける長期の安全性および有効性を評価する。
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研究成果の概要 |
ヒトiPS細胞は心筋細胞を含むさまざまな細胞へ分化することができるため、再生医療への応用が期待されているが、心臓再生医療を実現化するためには、移植後の催不整脈作用という課題を克服しなければならない。そこで、申請者は臨床用のHLAホモ接合体ヒトiPS細胞から臨床グレードの培養システムにより高純度心室筋細胞を作製した。その後、微小組織球を作製した後、カニクイザル心筋梗塞モデルに免疫抑制剤投与下で移植し、催不整脈作用および心機能を評価した。その結果、長期生着を維持しながら、心機能は有意に改善し、心室頻拍のリスクは極めて低いことが示され、高純度心室筋細胞が極めて安全性の高い細胞であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、臨床用iPS細胞を用いて臨床グレードの純化心筋細胞および微小心筋組織球を大量に作製し、カニクイザルに移植を行い、長期生着を達成しながら、心機能の改善および催不整脈作用の評価ができたことは非常に大きな意義があると考えられる。また、我々のシステムで作製したヒトiPS細胞由来心筋組織球を移植した際には催不整脈作用が既存の報告に比べて極めて少ないことも特筆すべきである。今後は、どのような特性を持つ心筋細胞を移植した場合に催不整脈作用を有するのかに関しても解明していく必要があると考えている。
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