研究課題/領域番号 |
19K22660
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
濱野 公一 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60263787)
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研究分担者 |
上野 耕司 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (30736070)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | エクソソーム / 血管新生 / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
エクソソームはタンパク、核酸を内包しており、血管新生能を有すると報告されている。そこで、虚血組織特異的に発現している細胞表面抗原分子に対するリガンドをエクソソームに持たせることが出来れば、そのようなエクソソームを経静脈投与により、エクソソームが虚血組織に集積することで、血管新生が誘導されるのではないかと考えている。本研究は、これまでの細胞移植による治療よりも低侵襲で、治療効果の高い新たな血管新生療法になる可能性がある。
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研究成果の概要 |
ヒト重症下肢虚血の周辺組織と非虚血組織における遺伝子発現解析から、CD72は、非虚血組織に比べて、虚血周辺組織において、発現が高い結果が得られた。マウス下肢虚血モデルにおいても、CD72は、健側組織に比べて、虚血組織において、発現が高い結果が得られた。CD72に対するリガンドであるCD5およびCD100を膜表面に持つルシフェラーゼ内包エクソソームを、マウス下肢虚血モデルに尾静脈投与すると、虚血組織周辺においてルシフェラーゼ発光が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、エクソソームの特性を活かす方法として、虚血周辺組織に発現する細胞表面抗原分子に対するリガンドを持つエクソソームを経静脈投与により、そのエクソソームが虚血周辺組織に集積するか否かを検討したものである。本研究では、動物モデルにおいて、虚血周辺組織に発現する細胞表面抗原分子に対するリガンドを持つエクソソームは、経静脈投与により、虚血周辺組織に集積する可能性があることを示した。この本研究結果は、血管新生能を持つエクソソームを筋肉注射ではなく、経静脈投与により、虚血組織の血管新生を誘導する治療法に繋がる可能性がある。
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