研究課題/領域番号 |
19K22687
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
坪井 昭夫 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 招へい教授 (20163868)
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研究分担者 |
高橋 弘雄 香川大学, 医学部, 講師 (20390685)
森 英一朗 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (70803659)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 神経科学 / 神経可塑性 / 脳神経疾患 / 脳梗塞モデルマウス / 神経活動依存性 / 神経保護 / 転写因子 / 低分子量Gタンパク質 / 脳・神経 / 再生医学 / ニューロン細胞死 / 脳血管障害 / 神経細胞保護 / 新規治療法開発 / 神経活動依存的 / 転写因子Npas4 |
研究開始時の研究の概要 |
脳梗塞モデルマウスやラットを用いた国内外の研究により、梗塞巣の大きさに影響を及ぼす複数の遺伝子が同定された。しかし多くの研究は梗塞から24時間以上経過して梗塞巣が形成された後、又は、そこからの回復過程に着目しており、脳梗塞の発症直後のニューロンで生じる遺伝子発現の変動やその生理的な意義は,明らかにされていない。
申請者らは、脳梗塞モデルマウスを用いて、RNA-Seq解析により網羅的に探索した結果、梗塞2時間後に顕著に発現が変化するNpas4を含む複数の遺伝子を獲得した。そこで本研究では、これら遺伝子の機能を解析することにより、脳梗塞後に生じるニューロンの細胞死を抑制し、生存を促進する機構を解明する。
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研究成果の概要 |
脳血管障害は本邦の死因の4位となる発生頻度の高い疾患であり、その多くを占める脳梗塞に関して発症初期の脳内変化を研究する事は、効果的な治療法を開発するのに極めて重要である。我々は、健常な脳において、刺激による神経活動依存的にニューロンの発達を促進する転写因子Npas4(Cell Rep, 8, 2014)が、脳虚血後の大脳皮質において、梗塞巣の拡大を防ぎ、予後の運動機能を改善する機能を持つ事を明らかにした(PNAS, 118, 2021)。本研究により、Npas4が低分子G蛋白質Gemを介して、ニューロンの細胞死を抑制する機構が解明されると共に、Gemが革新的な治療法の標的となると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
転写因子Npas4は健常脳と病態脳の双方において、神経回路の再編を促進し、その破綻を抑制するのに重要な働きをする事が示唆されていた。本研究により、病態脳におけるNpas4が低分子量G蛋白質のGemを介して果たす役割が明らかになり、健常脳と病態脳における神経回路の再編機構の相違点に関して、Npas4の観点から考察する事が可能になった。 現在の脳梗塞治療法はt-PAを用いた血栓溶解療法など、「血流を速やかに回復して既存の神経回路を守る」という点に重点を置いたもので、出血傾向を有する患者には適用できない。Npas4下流のGemを標的とした新規治療薬は、出血傾向のある患者にも適用できると期待される。
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