研究課題/領域番号 |
19K22698
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石河 真幸 東北大学, 大学病院, 助教 (60432936)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 骨髄幹細胞 / 骨髄ニッチ / 免疫細胞分化 / Gap junction / Pannexin / 幹細胞 / ギャップジャンクション / 微小環境 / ATP / 造血幹細胞 / 骨芽細胞 / 骨再生 / 口腔免疫 / Gap junction protein / 幹細胞ニッチ |
研究開始時の研究の概要 |
Panx3 null およびconditional (Col2.3 Cre) KO mouseを用いて、骨髄内の免疫細胞およびHSCの分化および分布度合いを検討する。さらに、骨髄におけるHSCから免疫細胞への分化過程のどの部分に異常をきたしているかを明らかにした後、Panx3が制御する骨髄微小環境の役割を探求する。
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研究成果の概要 |
骨は内分泌組織として定義され様々な生理機構へ関与する。骨髄幹細胞ニッチが造血幹細胞や前駆細胞の維持および分化に関与することは知られているが、その詳細なメカニズムは謎が多い。Gap junction 膜タンパクであるpannexin 3 (Panx3)は、歯、骨および軟骨を含む硬組織特異的発現を示し、そのチャネル機能により細胞増殖を抑制し分化を促進するが、Panx3の骨髄における機能に関しては未だ明らかではない。今研究でPanx3遺伝子欠損マウスに骨変異に加え、胸腺肥大、脾臓萎縮およびBおよびT細胞の成熟異常が認められることより、Panx3が全身免疫機能維持に深く関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今研究で硬組織特異的Gap junction 膜タンパクPanx3が形成する骨髄微小環境、ニッチがB細胞およびT細胞の分化を制御することを明らかにした。この結果は新しい骨髄ニッチの存在を示し、骨環境に新たな免疫細胞形成機構があることを示唆するもので、学術的に新しい扉を開けるものとなった。また、Gap junctionによる骨髄ニッチは初の報告であり、細胞生物学的にも新しい発見と言える。今回の発見は骨生理“骨を中心とした全身の恒常性維持機構”をより解明するものであり、今後さらなる免疫細胞の維持および分化機構を明らかにすることで新治療法開発にも波及する可能性を示した。
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