研究課題/領域番号 |
19K22718
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
工藤 保誠 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (50314753)
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研究分担者 |
北島 正二朗 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 特任講師 (00452590)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | Aurora-B / 多能性幹細胞 / 分化 / 未分化能維持 / 未分化能 |
研究開始時の研究の概要 |
多能性幹細胞は再生医療への応用が期待されているが、細胞分化や初期化機構の全容は未だ明らかにされておらず、これら機構の解明は多能性幹細胞を用いた再生医療の実現に必要不可欠である。申請者は、細胞分裂に重要な役割を果たすAurora-Bキナーゼ活性が未分化能維持に重要な役割を果たすことを発見した。そこで、本研究では「Aurora-Bキナーゼ活性による多能性幹細胞の未分化維持機構の解明とその機構に基づいた初期化や分化誘導への臨床応用を模索する」ことを目的とする。本研究成果は、その機構を応用した初期化効率の改善や効率的な分化誘導などの技術革新に繋がり、臨床へのフィードバックが期待される
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研究成果の概要 |
本研究では、Aurora-Bによる未分化能維持に、Aurora-Bキナーゼの基質タンパク質であるヒストンH3のSer10(H3S10)のリン酸化がクロマチン構造を変化させ、未分化能維持に関わる遺伝子発現を制御するのではないかと考え、実験をおこなった。Aurora-Bキナーゼ活性阻害による分化誘導において、ヒストンH3修飾、H3S10リン酸化とH3K9トリメチル化の関連、クロマチン構造の変化に特に顕著な変化は認められなかった。Aurora-Bキナーゼによる多能性幹細胞の未分化能維持には、H3S10以外の他のリン酸化標的タンパク質があると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で着目する「Aurora-Bキナーゼ」は細胞分裂制御への関与はよく知られているものの、それ以外の役割は全く知られていない。本研究では、Aurora-Bキナーゼによる多能性幹細胞の未分化能維持に、恒常的なH3S10のリン酸化が重要な役割を果たすという結果は得られず、H3S10以外の他のリン酸化標的タンパク質があることが考えられた。我々の予備検討では、代謝状態に劇的な変化があることがわかり、Aurora-Bキナーゼによる代謝制御が分化誘導に関わることが示唆された。本研究成果は、その機構を応用した初期化効率の改善や効率的な分化誘導などの技術革新に繋がり、臨床へのフィードバックが期待される。
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