研究課題/領域番号 |
19K22750
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
赤澤 宏平 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (10175771)
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研究分担者 |
石川 卓 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (70586940)
齋藤 翔太 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60739465)
中澤 香子 新潟大学, 医歯学総合病院, 薬剤師 (40816964)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 費用対効果分析 / マルコフモデル / 生存時間モデル / 遷移確率 / ハザード関数 / 感度分析 / 生存時間解析 / 医療経済評価 / 統計理論 |
研究開始時の研究の概要 |
医療資源が限られている中で, 真に必要な医療サービスを分配する方策を客観的に評価する 必要がある。評価手法のひとつとして, 費用対効果分析(Cost Effective Analysis; 以下、CEA)が ある。しかしながら、現在のCEA手法は理論的なあいまいさを残しており, その改善により 精度の高いCEAが可能となる。本研究では, 現在のCEAの問題点を見出し, 統計学的理論 に基づき解決策を導き出すことを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、これまでの費用対効果分析(CEA)のいくつかの問題点に対して、その解決策を統計学的理論に基づき導き出すことを目的とする。研究成果として次のことを得た。(1)マルコフモデルの潜在的な統計学的な問題を実データを用いて発掘した。nサイクルまでの情報が次の(n+1)サイクルには反映されない問題に対して、乳癌の臨床試験データを用いて定式化した。(2)遷移確率推定のための生存時間モデルを改良した。遷移確率はハザード関数により推定されるが、Partitioned survival modelを用いて各サイクル固有のハザード関数の推定法を導いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
限られた医療資源の中で、真に必要な医療サービスをどのように展開していくのかを客観的に評価する必要がある。一定の医療サービス効果(生存率A%や有効率B%の上乗せなど)を得るために必要な費用はどれくらいかを推定する際に、費用対効果分析(Cost Effective Analysis; 以降ではCEA)が頻用されている。新薬の薬価を決める際にも重要な指標となっているが、現行のCEAでは正しい推定結果を得ることができない可能性が示された。より正確なCEAを行い国民医療費を適正に配分するために、CEAの改良が必要不可欠である。本研究成果はその基礎的な理論を構築したものであり、この点に社会的意義がある。
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