研究課題/領域番号 |
19K22822
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
彼末 一之 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (50127213)
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研究分担者 |
礒 繁雄 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (10193385)
吉永 武史 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (10386659)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 走運動 / ランニングフォーム / 速度 / ストライド / ケイデンス / 発達 / ランニング / フォーム / 幼児 / 子ども / 指導法 |
研究開始時の研究の概要 |
走能力は生まれつきの素質によると広く考えられている。足の速い子は運動有能感を持ち、足が遅いことはスポーツ嫌いを生む要因ともなる。しかし申請者らの最近の研究によれば子どもの疾走能力はランニングフォーム(技術)と強く関係する。本研究の目的は「正しいランニングフォーム」の重要性を検証、そ れを身につける方法を確立して「走能力は生まれつきの素質による」というドグマを打ち 破ることである。走ることが苦手な子どもや成人に正しいフォームを指導してその前後における疾走速度(短距離走能力 )やエネルギー効率(長距離走能力)の変化などを解析する。
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研究成果の概要 |
ヒトは2歳~3歳になると自然に走れるようになるが、大きな個人差があり、走能力は生まれつきの素質によると考えられている。最近の研究によれば子どもの疾走能力は技術と強く関係する。そのランニングの年齢にともなう変化を検討した。幼児では大きな範囲で速度調節はできないが、ストライドはほとんど変化せず、ケイデンスの変化で速度変化が起こっていた。小学校高学年では成人型の遅い速度域ではストライド、速い速度域ではケイデンスの変化で速度調節が実現されていた。成人型の速度調節への移行は6歳から10歳ごろに起こるようである。さらに小学校高学年では体は成長しているのにV-C-S特性が成人型になっていない子もみられた
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトは2歳~3歳になると自然に走れるようになるが、大きな個人差があり、走能力は生まれつきの素質によると考えられている。しかし、本研究の結果は成人型の走運動特性は6歳から10歳ごろに獲得されることを示している。つまり、走運動特性は後天的なものであると考えられる。現在、走動作を教えることは学校などでは「全く」行われていない。しかし、走運動特性が後天的に獲得されるものならば、それを指導によって正しいものに導くことで、誰もが「速く走れる」という有能感を持つことができ、スポーツ嫌いを少なくすることができると期待される。
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