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バクテリアを食べるバクテリアを用いた生態系再編成:生態系機能制御への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 19K22939
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分64:環境保全対策およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

佐藤 由也  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (80711291)

研究分担者 青柳 智  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (10812761)
稲葉 知大  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (90760439)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード捕食性細菌 / 種間相互作用 / 活性汚泥 / 微生物間相互作用 / 捕食-被食相互作用 / 微生物群集形成 / 遺伝子発現解析 / 微生物捕食 / 微生物群集 / メタトランスクリプトーム解析 / 共焦点反射顕微鏡法 / 同位体追跡法
研究開始時の研究の概要

微生物は環境中では多種と混在し微生物コミュニティを形成しており、環境中の生物反応は多種の微生物活性の総和、つまり、微生物コミュニティ単位で為されることが常である。微生物コミュニティの働きが周囲に与える影響は大きく、ヒト腸内細菌叢と健康との関係性や、金属腐食および物質循環への寄与が多数報告されている。さらに近年、コミュニティの微生物組成とその生態系の機能が密接にリンクすることが明らかにされてきた。本研究は、複雑な微生物コミュニティそのものの制御を目的に、プレデター細菌を用いてその微生物組成を恣意的に編集することで、生態系単位の機能改変に挑む。

研究成果の概要

本研究では水処理微生物群集である活性汚泥をモデル微生物生態系として用い、捕食性細菌を利用して、人為的に微生物組成を改変することを試みた。複数の捕食性細菌およびその近縁種を菌株保存機関より取得し、複数の捕食性細菌候補を活性汚泥から取得した。それらを活性汚泥に添加して培養したところ、種によって活性汚泥に与える影響は大きく異なり、活性汚泥の微生物組成に影響がないものや、捕食されるターゲット細菌の存在量を大きく減少させるものなどが見られた。また、微生物組成だけでなく、活性汚泥の微生物濃度を減少させる効果も見られた。今回は数種類のみ試行したが、今後はより多くの細菌を使って同様の研究を進めたい。

研究成果の学術的意義や社会的意義

微生物は地球上のいたるところに存在し、様々な化学反応を介して、環境変化や物質循環を促している。病気や腐敗のなど負の側面もあるが、廃水処理や発酵食品では微生物活性が有効利用されており、近年では動植物の健康維持に共生細菌の働きが重要であることもわかってきた。微生物は自然環境では単独で存在することは稀で、多種と混在して微生物コミュニティを形成している。そして、コミュニティを構成する微生物の組成(どのような微生物がどれだけいるか)は、その微生物コミュニティの機能と密接に関係する。微生物コミュニティ全体の微生物組成を人為的に改変しようとする本研究は、挑戦的であり、学術的・社会的にも意義あるものである。

報告書

(5件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Transition of microbial community structures after development of membrane fouling in membrane bioreactors (MBRs)2020

    • 著者名/発表者名
      Sato Yuya、Zhao Yan-Jie、Hori Tomoyuki、Aoyagi Tomo、Inaba Tomohiro、Aizawa Hidenobu、Ogata Atsushi、Habe Hiroshi
    • 雑誌名

      AMB Express

      巻: 10 号: 1 ページ: 1-10

    • DOI

      10.1186/s13568-020-0959-2

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] MBRの安定運転とバイオマス調整における活性汚泥内捕食性細菌の役割2023

    • 著者名/発表者名
      佐藤由也、山本京祐、稲葉知大、羽部浩
    • 学会等名
      第57回日本水環境学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 活性汚泥中の捕食性細菌の働き2022

    • 著者名/発表者名
      佐藤由也、山本京祐、稲葉知大、堀知行、羽部浩
    • 学会等名
      第25回日本水環境学会シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2019-07-04   更新日: 2024-01-30  

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