研究課題/領域番号 |
19K22967
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
出口 真次 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (30379713)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 干渉反射顕微鏡法 / 共焦点顕微鏡法 / 細胞工学 / 細胞膜 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、細胞の「基質側細胞膜と基質との間の距離の絶対値」を測定できる方法の開発を目指す。従来の干渉反射顕微鏡法では原理的に細胞膜・基質間絶対距離を決定することができなかった。そこで干渉反射顕微鏡法に新しい原理を導入して、細胞膜・基質間絶対距離を計測できる方法へと発展させる。ここで開発する方法を用いて細胞-基質間の動的相互作用に関する細胞生物学的研究分野の開拓へとつなげ、その意義を広く生命科学領域全般に対して示す。
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研究成果の概要 |
本研究では、細胞の基質側細胞膜と基質との間の距離の絶対値を測定できる方法の開発を目指した。具体的には、干渉反射顕微鏡法(反射干渉顕微鏡法:RICM, reflection interference contrast microscopy)の改良を行う。これまでに三つの異なるレーザー波長を用いて球体ポリスチレンビーズの反射干渉像を取得した。理論解析に改良を行い、様々な誤差要因をそれぞれ定量的に検証できるようにした。この3波長RICM法では、三波長それぞれの強度の比について唯一解の得られる条件に基づき、ポリスチレンビーズの3次元形状をナノメートル精度で評価できることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞の形態はその複雑な機能と密接な関係をしており、細胞機能のさらなる理解のために細胞形態の計測を高い精度で実施することは重要な研究課題です。しばしば研究対象とされる培養細胞において、細胞上側の細胞膜形状は原子間力顕微鏡を用いてナノメートル精度で計測できるのに対して、下側のそれは現状では正確な計測が困難です。本研究では3波長のレーザー光を用いた干渉反射顕微鏡法により、独自の理論解析と併せて、細胞下側の細胞膜の形状を計測する方法の開発に取り組みました。細胞と同程度の大きさをもつポリスチレンビーズに対して実証実験を行い、期待通りの精度で計測できることを確認した。細胞測定への有効性の検証も進めている。
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