研究課題/領域番号 |
19K23144
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0104:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
高木 仁 国立民族学博物館, 人類文明誌研究部, 外来研究員 (70851921)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 稀少動物 / アオウミガメ / 管理統制 / 人為空間 / モスキート・インディアン / 全地球測位システム / 英国植民地 / 人類学 / 空間 / ミスキート・インディアン / 保護 / 英国 / 大英帝国 / 植民地 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では熱帯地方における稀少動物のウミガメの開発を例にして、地球上でどのような人為環境の空間が作られているのかを分析し、その特性を論述していく。本研究の申請者は、これまでカリブ海にて草食性のウミガメが最も多く漁獲されているモスキート・コーストにて学術調査研究を実施してきたが、本研究では更に広く大西洋やインド沖へと赴き、大航海時代から始まったとされる英国人(旧英領ジャマイカ・英領ケイマン諸島・旧英領トリニダード・トバゴ島・セーシェル諸島)による開発史を追跡していく。本研究によって現生人類が、地球上で稀少となっている動物をどのように空間的に管理統制しようとしているのかを総合的に把握していきたい。
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研究成果の概要 |
本科研費研究では、稀少動物のアオウミガメを例にして、特に近代の全球的な三次元での動物の管理統制の特殊性について、その理解を促すような基礎を提示することが出来た点が最も大きな成果だと考えている(高木 2020 同年他2編、特集地図を参照)。本研究の基底にあるアイデアは、熱帯のある小規模民族社会における稀少動物・アオウミガメの開発を写し鏡のように用いて(高木 2021「ミスキート」)、現代の地球上における稀少動物に対する人為環境の空間の特殊性を人類学的に理解しようというものであるが、本科研費研究ではその基礎となる平面図及び三次元図の基礎について研究を進め、一定の成果を得ることが出来たと考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本科研費研究は学術的にみると人類学・民族誌学と呼ばれる分野に属する研究の一つである。本研究は、特に現代社会に暮らして、SDGsに取り組んだり、温暖化やゲリラ豪雨、カメムシの急増や熱中症対策、最先端の生物兵器やウィルスといった課題に直面する私たち自身を、他民族文化集団や古代文明に関する学識を用いて、相互的に理解しようと努める研究群の一つである。申請者は特に熱帯のある小規模民族社会における稀少動物・アオウミガメの開発を写し鏡のように用いて、現代の地球上における稀少動物に対する人為環境の空間の特殊性を理解しようと試みていて、本科研でも多くの成果を得ることが出来た。
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