研究課題/領域番号 |
19K23363
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
木村 司 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (70845594)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 予測 / 多感覚相互作用 / 視覚体性感覚処理 / 脳波 / 周波数スペクトラ / 試行間位相同期 / 多感覚 / 事象関連脳電位 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,身体へ接近する視覚情報による体性感覚事象の予測の形成過程を解明することを目的としている.外傷の回避や他者との社会的相互作用にかかわる体性感覚 (触覚) の予測は心身を健常に保つ上で重要である.体性感覚は対象が身体に触れてからその処理が始まるが,接触前であっても身体へ接近する視覚情報によってその予測が促進されることが示されている.本研究では,この予測がいかに形成されるかについて,経時的な時系列データであり,これを分析可能な脳波を指標とし検討する.
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研究成果の概要 |
本研究は,身体へ接近する視覚情報による体性感覚事象の予測の形成過程を解明することを目的とした.研究成果として,視覚刺激の接近がその後の触覚事象の予測自体を容易にすることを示された.具体的には,身体へ視覚刺激が接近することで,第一次体性感覚野近傍の電極(C3,C4)において体性感覚刺激の呈示前約300 msからβ帯域の周波数スペクトラパワー値が抑制された.体性感覚刺激呈示前のβ帯域の抑制は次に呈示される体性感覚刺激が予測可能な際に生じる.本研究の成果は,外傷の回避や他者との社会的相互作用にとって重要な体性感覚の予測が,身体へ接近する視覚情報によっていかになされるかを明らかした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,外傷の回避や他者との社会的相互作用にとって重要な体性感覚の予測が,身体へ接近する視覚情報によっていかになされるか,その予測の形成過程を明らかにすることができた.これは,ヒトの予測システムとそのシステムを活用した環境適応を検討するための知見になると期待される.
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