研究課題/領域番号 |
19K23366
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 岩手県立大学 |
研究代表者 |
瀧井 美緒 岩手県立大学, 社会福祉学部, 講師 (50846318)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | トラウマ / PTSD / しろうと理論 / 心理教育 / 予防 / トラウマインフォームド / 対処行動 / トラウマインフォームドアプローチ / 認識や信念 / 予防的心理教育 |
研究開始時の研究の概要 |
日本ではトラウマをめぐるスティグマが存在し、トラウマ体験後に受診や相談をしにくいことが明らかとなっている。 しかし、これまで一般の人々がトラウマについてどのような信念や認識を持っているかは明らかにされていない。 そのため、本研究では、一般の人々が持つトラウマに関するしろうと理論を明らかにし、一般の人々と支援者におけるトラウマへの対処の有効性についての信念・認識の比較を行い、予防的心理教育開発に向けた要因の解明を行う。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,一般の人々が持つトラウマに関するしろうと理論を明らかにし,一般の人々と支援者におけるトラウマへの対処の有効性についての信念・認識の比較を行い,予防的心理教育開発に向けた要因の解明を行うことであった。 本研究の結果,一般の人々はトラウマ体験者に対して,どうにかしたいとは思うものの具体的な関わり方はわからず,体験の話題を避ける傾向が明らかとなった。さらに支援職を対象とした調査から,トラウマの影響の不変性に関する記述がみられた。よって,一般の人々と支援職は専門性の違いはあるものの,適切な支援をつなぐためにはトラウマに関する認識について広く心理教育を行っていく必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トラウマ体験者への支援において重要なのは周囲の適切なサポートであると指摘されている。周囲が適切なサポートを行うためにはトラウマ体験者に起こりうる症状や対応方法について知識を持っている必要があると考えられるが,本研究はこれまで明らかになっていなかった一般の人々が持つ認識を明らかにした点、さらにはファーストコンタクトとなりうる支援職の持つ認識を明らかにした点で重要な研究だといえる。 これによって本邦の現状に合わせた有効な予防的心理教育の提供ができ,さらには災害や事件、事故などのトラウマ体験後の支援体制づくりに寄与することが期待できる。
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