研究課題/領域番号 |
19K23402
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0201:代数学、幾何学、解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 立教大学 (2021-2022) 名古屋大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
鈴木 雄太 立教大学, 理学部, 助教 (30852199)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 解析的整数論 / 指数和 / 素数 / 篩法 / 無理数論 / 滑らかな数 / 鞍点法 / 数論的関数 / 平均値 / 多重ゼータ値 / 和公式 / Schur多重ゼータ値 / 素数の加法的問題 / 原始過剰数 / Lambert級数 / 素数分布 |
研究開始時の研究の概要 |
数論においては種々の数え上げが重要な役割を果たす. そこで困難なのは離散的現象を連続的対象で近似する際の誤差の評価である. この誤差は多くの場合、調和解析により指数和で表すことができる. 従って、指数和の評価は多くの数論の問題において要となる. 本研究は, 数論の広く利用可能な新基礎技術の開発を目指し, 指数和の技法の新しい応用とその深化を行う. 特に次の2つを試みる:(研究A)素数の加法的問題の短区間中の挙動における指数和の新しい応用の開発,(研究B)Euler関数のcorrelationの誤差項評価の改善.
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研究成果の概要 |
指数和の評価において基礎理論として必要となる数論における統計的結果のいくつかについて, 先行結果の改善・拡張を行った: 1. 素数2つの積の分布について. Decker-Moree, Justus, Landauによる3つの先行結果をすべて連続的に含むような漸近公式を得た. 2. 無理数論における篩法の応用について. Chowla-ErdosによるLambert級数の無理性を示す技法を拡張し, Lucas数列の逆数和に適用可能にした. 3. 滑らかな数の分布について. Hildebrand-Tenenbaumによる滑らかな数の一様評価のさらなる漸近展開を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
指数和の評価に必要な, 素数の積の分布, 篩法, 滑らかな数といった主題に関する結果を, 先行結果に比べて, 制限が少なく, 適用範囲が広く, 得られる情報の多い形に改善することができたため, 指数和の評価法のより柔軟な基礎理論を提供できたと言える. 本研究には, これら新しい基礎理論により今後の指数和の評価法の発展や応用に寄与することが期待できるという学術的意義がある.
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