研究課題/領域番号 |
19K23405
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0201:代数学、幾何学、解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岩崎 悟 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (00845604)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | メトリックグラフ / 偏微分方程式 / 反応拡散方程式 / 熱拡散方程式 / 状態推定問題 / 解の漸近挙動 / 数値解析 / 力学系 / 角域作用素の分数べき / グラフ上の偏微分方程式 / 放物型偏微分方程式 / 無限次元力学系 |
研究開始時の研究の概要 |
グラフ上の偏微分方程式は様々な分野・空間スケールで用いられる数理モデルであり,数学的には,各辺上での偏微分方程式と各頂点上での接合条件を連立した問題となる.グラフ上の準線形放物型偏微分方程式の場合は「非線形項を評価するためのノルム空間を決定すること」と「接合条件を満たす解を構成すること」が難しい.そこで本研究課題では,グラフ上の微分作用素の分数べきの理論を活用して上記の難点を解決し,グラフ上の準線形放物型偏微分方程式を解析的に研究することを目的としている.この研究を達成することができれば,広範なグラフ上の偏微分方程式を扱うことが可能になり,その解の情報も詳しく得ることができると期待している.
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研究成果の概要 |
(1)具体的な準線形放物型偏微分方程式としてグラフ上のKeller-Segel方程式に対する時間大域解を構成することに成功し,その解が定常解に収束することも解析的に証明した.(2)グラフ上の半線形放物型偏微分方程式であるAllen-Cahn方程式の全域解のブロッキング現象に関する解析的な研究を行った.(3)グラフ上の方程式における逆問題にも着目して,制御工学における可観測性の観点から,グラフ上の熱拡散方程式システムにおける初期状態推定が可能となるための必要十分条件を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一つの具体的な準線形偏微分方程式に対する解の構成や収束定理の証明ができたため,これを足がかりとして一般論への展開が期待できる.グラフ上の偏微分方程式は,空間2次元や空間3次元のモデルの空間粗視化とも捉えられることが知られており,本研究を空間高次元複雑領域上の方程式の解析につなげることができるとも期待している.また,グラフ上の熱拡散方程式における初期状態推定の研究は,理想的な問題設定の下では有限次元のシステムを解析することが無限次元のシステムを解析することに直結するという事実を保証したものになっており,ネットワーク大規模システムにおける次元縮約に重要な知見を与えるものになっている.
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