研究課題/領域番号 |
19K23411
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0201:代数学、幾何学、解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 島根大学 (2020-2021) 総合地球環境学研究所 (2019) |
研究代表者 |
山田 大貴 島根大学, 学術研究院理工学系, 助教 (00847270)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | グラフ理論 / リッチ曲率 / 連結度 / ラプラシアン / 単体的複体 / 幾何解析 / グラフラプラシアン / 微分幾何学 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,ビッグデータの整備が進み,より複雑なグラフを解析する必要がある.こうした複雑なグラフに対して,より効率的に解析するため,局所的な計算で大域的性質を得ることができる微分幾何学的手法を構成することが本研究の目的である.その際,必要な概念はリッチ曲率と呼ばれるもので,これはリーマン幾何学において,多様体の構造を理解する上で重要な役割を果たすものである.このリッチ曲率をグラフ上に拡張したものと,ビッグデータの解析にも用いられているグラフの結びつきの強さを表す連結度との関係を明らかにすることで,ビッグデータ解析にも応用可能な高連結度グラフを構成方法を確立する.
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研究成果の概要 |
本研究は,グラフの結びつきの強さを示す不変量であるグラフの連結度を強めるグラフを構成することができる微分幾何学的手法を確立することを目的とし,新たなアルゴリズムの構築に関する理論の開拓に挑戦するものである. グラフの連結度は耐故障性を持つネットワーク設計問題など実社会の問題に広く応用されてきたが,近年はビックデータの整備が進み,より規模の大きいグラフを扱うことが出てきた.そこで,リーマン幾何学において局所的な計算から多様体の構造を明らかにすることができるリッチ曲率に着目して研究を進めた. 本研究成果は,3編の論文としてまとめられ,いずれも国際雑誌に掲載された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,申請者の構築した有向グラフ上の理論やコホモロジー論を用いることで,微分幾何学の概念であるリッチ曲率と組合せ論の概念である連結度を結びつける接合的研究に位置付けられるため,双方の学問分野において波及効果を及ぼす.また,ビッグデータの整備が進んでいる昨今において,効率的な解析手法を提案する本研究は学術領域だけでなく,実社会にも大きなインパクトを与える.
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