研究課題/領域番号 |
19K23412
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0201:代数学、幾何学、解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 (2020-2022) 国立研究開発法人理化学研究所 (2019) |
研究代表者 |
今野 北斗 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教 (20845614)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 族のゲージ理論 / Seiberg-Witten方程式 / 4次元多様体 / 微分同相群 / 多様体のモジュライ空間 / 特性類 / 群作用 / Floer理論 / 微分同相 / 結び目 / Floer安定ホモトピー型 / ゲージ理論 / 同相群 |
研究開始時の研究の概要 |
4次元多様体の同相群と微分同相群との間の差を調べることを研究目標とする.研究手法は,理論物理に由来するゲージ理論から現れる偏微分方程式の連続族を考えることである. 従来のゲージ理論は,4次元多様体の位相構造と可微分構造との間の差を見出す上で主要な道具であった.一方,数学的対象が与えられたときに,その自己同型群の研究は基本的である.本研究では,4次元多様体の位相多様体としての自己同型群と,可微分多様体としての自己同型群との間の違いを引き出すことを目指す.具体的応用としては,位相的な4次元多様体バンドルであって,滑らかなファイバー束の構造を持ち得ないものを,系統的に構成することができると見込まれる.
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研究成果の概要 |
族のゲージ理論を中心に,微分同相群と関係するゲージ理論的な新たな枠組みの構成を総合的・組織的に行い,数多くの幾何学的応用を与えることができた.中心テーマであった4次元多様体の同相群・微分同相群との比較においても,バラエティに富む様々な結果を得た.さらに最終年度には,族のゲージ理論の新たな,そして重要な応用として,4次元におけるホモロジー的非安定性を達成できた.これは他次元と4次元の違いを多様体のモジュライ空間のレベルで捉えたものである.これらは今後の族のゲージ理論・4次元多様体の微分同相群の研究において基本的なものとなると期待できる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多様体のトポロジーにおいて,その対称性を記述する群である微分同相群は基本的な興味の対象である.各次元の多様体の微分同相群の研究は現在も急速に発展しつつある.他方,4次元多様体の分類論が他の次元と比較し特異的であることは,多様体のトポロジーにおける共通認識となっている.この研究の結果は,多様体の分類論で既に生じていた4次元の特異性を,微分同相群のレベルでの問題設定と解決の両面から確立して来たものと位置づけることができる.
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