研究課題/領域番号 |
19K23418
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0202:物性物理学、プラズマ学、原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
奥山 真佳 東北大学, 情報科学研究科, 助教 (60844321)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | スピングラス / 最適制御 / 確率微分方程式 / 拡張量子SK模型 / 横磁場SK模型 / レプリカ法 / 量子スピングラス / 最適制御理論 / 量子アニーリング / 古典スピングラス / 幾何ブラウン運動 / 相関不等式 |
研究開始時の研究の概要 |
量子アニーリングを用いてスピングラス模型の基底状態を効率良く求めるためには、量子揺らぎがスピングラス模型の解構造に与える影響を理解することが不可欠である。本研究計画では、解析的な取り扱いやすさと相当量の過去の研究の蓄積からスピングラスの平均場理論を記述するSherrington-Kirkpatrick (SK)模型に着目し、システム工学の分野で発達した最適制御理論を用いることにより、横磁場SK模型の分配関数を厳密に求めることを目的とする。これにより量子揺らぎがスピングラス模型の解構造に及ぼす作用を解明することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では解析的に厳密な取り扱いが可能だと期待される新しい量子平均場スピングラス模型を確率微分方程式を用いて導入し、解析的な研究をおこなった。レプリカ法を用いてレプリカ対称解を構成し、それが確率微分方程式に対するApproximate Message Passing アルゴリズムの結果と一致することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子アニーリングを用いてスピングラス模型の基底状態を効率良く求めるためには、量子揺らぎがスピングラス模型の解構造に与える影響を理解することが不可欠である。しかし、スピングラス模型の平均場模型であるSherrington-Kirkpatrick(SK)模型に横磁場を印加した、横磁場SK模型においては静的近似が低温で破綻し、厳密解を得ることが困難なため、未だにその性質は十分には理解されていない。本研究の結果は、解析的に厳密な取り扱いが可能だと期待される模型を提案することにより、量子揺らぎが平均場スピングラス模型に与える影響を厳密に議論する際の出発点となることが期待される。
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