研究課題/領域番号 |
19K23480
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
細沼 貴之 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任研究員 (40850524)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 微小擾乱 / 超小型衛星 / 光通信 / 指向制御 / 擾乱計測 / HILS / 衛星指向制御 |
研究開始時の研究の概要 |
超小型衛星が様々な分野に利用されるに伴い,超小型衛星の通信速度向上が望まれている.現在の主流である電波通信の代わりに光通信を適用することで,超小型衛星の通信速度を数桁向上させることが可能であるが,その実現にあたっては,衛星の姿勢制御のみならず,衛星の構造振動等も加味した,衛星システム全体の指向精度向上が必要となる. 本研究では,超小型衛星の構造振動と衛星-望遠鏡間の取付角変動が及ぼす影響を定量化し,対策を検討することで,衛星システム全体の指向精度向上を図ることを目指す.開発中の衛星を利用した計測や試作制御器を取り込んだシミュレータなど,実機を積極的に利用することで,将来ミッションへの応用を図る.
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研究成果の概要 |
本研究では,光通信衛星システムの指向精度向上に向けて,超小型衛星における衛星内アクチュエータ振動等による指向精度の劣化の影響を,シミュレーションと実験の併用によって評価し,下記の点を明らかにした. ①従来の超小型衛星では,擾乱による指向精度の劣化が技術的課題となることは少なかったが,本研究の応用先として想定している光通信では,要求される指向精度に対し,振動擾乱が無視できないほどの影響を及ぼすことが明らかになった. ②①で明らかにした振動擾乱の主要な周波数・振幅の大きさを基に,姿勢制御と組み合わせて用いる駆動鏡が備えるべき特性を明らかにし,駆動鏡を用いて構造振動擾乱を抑制できることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
理学観測や深宇宙探査,地球観測ビジネス等,種々の高度なミッションへと超小型衛星の適用範囲が拡大したことに伴い,超小型衛星の通信速度に対する要求値が増加し続けている.将来の通信速度に対する要求値に対応するための手段して,通信手段を電波から光に切り替えることは有望であるが,光通信で高い通信速度を得るためには高い指向精度を達成することが必要になる.本研究は,超小型衛星で高い指向精度を達成するにあたっての課題の1つである,微小擾乱の影響について評価し,その対策を検討したものであり,超小型光通信衛星の実現に向けた基礎をなす研究である.
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