研究課題/領域番号 |
19K23524
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
大倉 俊介 立命館大学, 理工学部, 准教授 (20808216)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 列並列A/D変換器 / イメージセンサ / 低消費電力 / 画像認識 / CMOSイメージセンサ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、CMOSイメージセンサに用いる、消費電力をスケーラブルに低減可能な列並列アナログ・デジタル変換器(ADC)の設計を行う。 一般的に、ADCの消費電力をスケーラブルに低減するには、バイアス電流を用いない逐次比較(SAR)型が有望である。しかし、イメージセンサではADCを数1000個列並列に用いるため、列間干渉ノイズが大きく、その対策のためにバイアス電流駆動するプリアンプを用いる必要があり、消費電力を低減することが難しい。その対策として、干渉ノイズ対策回路を検討し、イメージセンサの画素数、撮像速度、デジタル分解能を下げることで、消費電力を低減可能な列並列SAR型ADCを研究する。
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研究成果の概要 |
本研究では,画素数,撮像速度,デジタル分解能を下げることでスケーラブルに消費電力を低減可能なイメージセンサ用列並列逐次比較型A/D変換器を提案し,チップ試作し,評価ボード設計および評価プログラムの立上げを完了した.さらに,イメージセンサのアレイ上に並ぶ画素から一次微分フィルタ画像を出力することで,学習済み畳込みニューラルネットを用いて人物の認識が可能であることを実証した.ここでは,一次微分フィルタを低消費電力で実現するための画素回路構成を提案しており,一般的な画像のビット分解能が8bit程度であるのに対して,特徴量画像は4bitのビット分解能でも認識率が低下しないことを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,深層学習を用いた画像認識とそれに与えるデータを統合的に研究することで画像認識システムの飛躍的な低消費電力化を実現することを目的としている.画素数,撮像速度,デジタル分解能を下げることでスケーラブルに消費電力を低減可能な列並列逐次比較型A/D変換器を提案し,さらに,CMOSイメージセンサの画素から特徴量画像を出力することで,学習済み畳込みニューラルネットを用いて人物の認識が可能であることを実証した.本研究の結果より,イメージセンサの画素アレイ内で特徴量画像を生成しデジタル変換することで,データ量を削減した低消費電力の画像認識システムを実現するための要素技術を獲得することができた.
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