研究課題/領域番号 |
19K23525
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 香川高等専門学校 |
研究代表者 |
山下 智彦 香川高等専門学校, 機械電子工学科, 助教 (20846109)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | パルスパワー / 放電 / 衝撃波 / 金属被覆プラスチック / 金属剥離 / リサイクル |
研究開始時の研究の概要 |
金属被覆プラスチックは,耐腐食性や軽量性,金属外観を容易に得ることができるため,電気電子機器製品の筐体など様々な製品に使用されている.その需要の多さから,廃棄物のリサイクルが課題となっている.一般にはプラスチックが回収の対象であるが,有価金属が含まれる場合は,両方の回収が目的となる.いずれの場合もプラスチックと金属の分離が必要であり,多様で複雑な形状に対応できる分離技術の開発が求められている.そこで本研究では,金属被覆プラスチックへのパルス放電を用いた処理の適用を検討するため,接合面から2つに分離して金属層が露出した状態のDVD-Rを対象に放電特性や金属剥離特性,適切な電極配置等を調査する.
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研究成果の概要 |
本研究では,金属層が露出している金属被覆プラスチックへのパルスパワーを用いた金属剥離処理の適用に関する研究を行った。処理対象には金属層が露出するように前処理を施したDVD-Rを使用し,パルス放電によって金属が剥離する際の剥離特性・電気的特性などを詳細に調査した。処理対象上に電極と金属層との間に空隙ができるように電極を配置し,パルスパワーを印加して電圧・電流波形や放電の様子,金属剥離後の表面状態を取得した。また,金属剥離処理における放電と衝撃波の様子を高速度カメラおよびシュリーレン法を用いて観測した。その結果,電極と金属層との間に空隙を設けることで効果的に金属が剥離されることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,パルスパワー技術を用いた金属剥離処理の電気電子機器筐体などへの適用拡大を目的として,金属層が露出している金属被覆プラスチックからの金属剥離について研究を行った。パルス放電によって金属層が露出した金属被覆プラスチックを処理する場合は,電極と金属層との間に空隙を設けることで金属が効果的に剥離されることが明らかとなった。このことは,パルス放電を用いた金属剥離処理の実用化に向けて,非常に重要な知見である。さらに,金属剥離処理中に発生する放電および衝撃波の様子を撮影した。それらは,極めて薄い金属薄膜の蒸発を伴う放電現象の解明および衝撃波の効果的利用にも役立つと考えられる。
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