研究課題/領域番号 |
19K23555
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0304:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
池田 伸太郎 東京理科大学, 工学部建築学科, 助教 (00843525)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 最適化 / メタヒューリスティクス / 建築設備設計 / 建築設備運用 / 数理最適化 / 動的計画法 / 建築設備 / 建築環境工学 / 建築設備工学 / 自動化 / 人工知能 / アルゴリズム |
研究開始時の研究の概要 |
建築設備は十数年に亘って使用されることが想定される分野であり、建物設計時に適切な機械を導入することが求められる。 しかし、従来主流の設備設計手法では新たな技術や機器を十分に検討することは稀で、高効率な機器が持つ潜在的な能力を活かしきれていない。 そこで設計最適化の革新的な方針転換として、多様な機器の選択肢の中から人工知能によって組合せを探索させる「トップダウン式設計法」を直近の研究課題で提案している。これにより、従来の人間の知識にとどまらない新たな「解答」が得られると期待できる。本研究ではその設計法に利用できるアルゴリズムの開発・評価をおこない、将来における設備設計の自動化を実現する基礎を築く。
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研究成果の概要 |
本研究では、空調や給湯などの建築設備、とりわけ建築設備設計を対象に、数理アルゴリズムを用いた最適化による設計業務の自動化を目的とした。建築設備設計では設計者による試行錯誤で実施されているが、多種多様なエネルギーシステムを検討する場合、業務時間の関係から検討対象となるシステム構成を限定せざるを得ない。そこで、設計条件に沿う多様なシステム組合せを自動的に計算し、その中から評価が高い組合せを複数提示することができれば、設計業務の補助になるだけでなく、省エネルギーや省CO2にも貢献できる。今回の研究成果によって、従来の経験則によった設計と比較して大幅な省コスト、省エネ、省CO2を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、従来とは全く異なるアプローチの数理アルゴリズムを開発した。まず、建築設備の実機特性は非線形性を持ち、設備運転が数時間後に影響を与えるという時間的な依存性も有する。しかし従来は、大規模な最適化を実施するために線形化処理を行っていた。その上で、混合整数線形計画法と呼ばれる手法を用いて演算を行う研究が主流であった。しかし、本研究では、実現象を定式化するために非線形性を維持したまま最適化する手法として、複数のアルゴリズムを組合わせた手法を開発した。これにより、非線形性、時間依存性を考慮しつつ、大域的最適化を行うことができた。
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