研究課題/領域番号 |
19K23571
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
久保田 雄太 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (80851279)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 酸化セリウム膜 / ガスアシスト液中成膜プロセス / 抵抗変化特性 / 膜構造制御 / アニオン添加 / 抵抗変化型メモリ / 低電圧動作化 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者がこれまでに開拓した酸化セリウム(CeO2)膜の液中成膜プロセス(ガスアシスト液中成膜プロセス)を更に発展させ、ナノキューブ堆積型CeO2膜を作製することで、膜構成粒子の形態が抵抗変化型メモリの抵抗スイッチング特性に与える影響を明らかにする。本液中成膜プロセスを用いた予備実験で作製されたCeO2膜は、従来の気相法製CeO2膜と異なり作製後に1度だけスイッチング電圧の10倍程度の電圧をかけ、酸素空孔由来の導電経路を形成させる”Forming Step”が不要であった。従って、膜厚方向の組成分析を行うことで、Forming Stepを不要とするための酸素空孔存在率に関する知見も得る。
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研究成果の概要 |
酸化物膜を60℃程度の低温で作製可能なガスアシスト液中成膜プロセスにより、抵抗変化型メモリ材料に向けた酸化セリウム膜を作製した。低電圧動作化に向けた膜構造制御として成膜溶液への界面活性剤やアニオンの添加を検討した結果、アニオン添加により基板への成膜性は維持されつつ、膜構造が変化した。しかし作製膜でリークが発生したため、抵抗変化の低電圧化は確認できなかった。膜構造制御は可能であることが示されたため、添加剤の更なる検討は必要であるものの膜構造制御による低電圧動作化への可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固液界面全域で機能性酸化物膜を60℃程度の低温で作製可能なガスアシスト液中成膜プロセスにおいて、機能性をより高めるために重要な膜構造の変化がアニオン添加により可能であることが示された。固液界面全域や60℃程度の低温で機能性をより高めた酸化物膜が作製可能なことは、今後、多孔質体等の三次元構造体やフレキシブルな低耐熱性樹脂基板等に新たな機能を比較的簡便に付与できることを示しており、本研究成果はそれら研究への足掛かりとなる学術的意義を有する。
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