研究課題/領域番号 |
19K23590
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0402:ナノマイクロ科学、応用物理物性、応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 (2020) 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (2019) |
研究代表者 |
石井 祐太 東北大学, 理学研究科, 助教 (40847232)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 時分解磁気イメージング / 時分割測定 / 磁気イメージング / X線顕微鏡 / コヒーレントX線 / スピンダイナミクス / 軟X線顕微鏡 / 時分解測定 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、スピン流や光誘起スピン相転移等、スピンのダイナミクスに関する現象が大変注目を集めている。しかしながら、これらの時間的・空間的変動を直接可視化する技術は未だ未発達の分野である。本研究では、放射光パルスX線を用いた時分割コヒーレント軟X線回折イメージングにより、マイクロ波やレーザーで誘起されるスピンダイナミクスの可視化を目指す。具体的にはマイクロ波誘起のマグノンスピン流の可視化や、円偏光レーザー照射によりマルチフェロイック物質中に誘起されると言われるカイラルソリトン格子等を直接観測し、ps~fs領域におけるスピンダイナミクスの新たな知見を得る。
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研究成果の概要 |
本研究では、軟X線イメージング手法を用いてマイクロ波により誘起されたスピン流の時分解イメージング手法の確立を目指した。当研究期間中に放射光のパルス性を利用した時分解測定系と、軟X線顕微鏡を組み合わせた時分解イメージング測定系を、放射光施設Photon Factoryにて立ち上げた。実際には、時分解2次元イメージングまでは達成できなかったものの、強磁性体中の2次元磁区構造の静的イメージングやマイクロ波により誘起されるスピン振動(強磁性共鳴)の時分解測定に観測することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、近年スピントロニクスデバイスへの応用が期待されているスピン流(スピン角運動量の伝播)の時分解磁気イメージング手法の確立を目指したものであり、その前段階である二次元イメージング手法の確立とピコ秒スケールの時分解測定に成功した。これらを組み合わせることで、高空間時間分解能を有する時分解磁気イメージングが可能となり、これまで明らかにされてこなかったスピン流等の磁気ダイナミクスの微視的機構の解明に繋がることが期待できる。
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