研究課題/領域番号 |
19K23610
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
横山 早織 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80843515)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | インパルスオシロメトリー / IOS / 気管支喘息 / Inhaled corticosteroids / COPD / 慢性気道疾患 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
気管支喘息は病態、臨床像、治療薬への反応性など多くの多様性に富む疾患であり、ガイドラインが策定されているが難治例も多く、フェノタイプに応じた治療戦略が求められている。また咳喘息を代表とする慢性咳嗽の病態には、原因不明例や治療抵抗性例も少なからず経験する。インパルスオシロメトリーシステム(IOS)は、呼吸インピーダンスを安静呼吸で非侵襲的に解析できる機器である。本研究では、慢性咳嗽患者症例に対しIOSを用いたサブタイプ解析と治療反応性を検討し、IOSを用いた非侵襲的バイオマーカーを確立し、本研究を通して多くの慢性気道疾患患者様の病態把握と有効な治療を選択できるエビデンスの確立を目指す。
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研究成果の概要 |
我々はインパルスオシロメトリーシステム(IOS)による気管支喘息(BA)の亜型分類と吸入ステロイド(ICS)の治療効果の関連性を証明するために本研究を行った。 粒子径が異なるFP、MF、Budで治療した患者をIOS値から中枢/末梢優位型、正常圧型に分け、治療効果を喘息QOL調査票(AHQ)と喘息コントロールテスト(ACT)で評価した。結果、中枢優位型でAHQはMF群、ACTはFP群が高く、末梢優位型でFP群のAHQが高く、ACTが低かった。 以上から、BAではICSの粒子径とIOS亜型分類が治療効果と関係し、IOSがBA表現型の評価とICSの選択において効果的なツールである可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BAの臨床的・病態生理的特性から亜型分類がされているが、病理学的特徴、臨床パターンあるいは治療に対する反応性など、強い相関は認められておらず、臨床的に有用な喘息の表現型分類が必要とされている。IOSは、喘息において炎症部位を特定できる臨床的に有用な検査法と考えられるが、今までの報告では、IOSは喘息コントロール状況の判定に有用とされるが、喘息におけるIOSは重要視されてこなかった。 本研究では、IOSを用いて喘息患者を炎症部位から3つの亜型に分類し、治療戦略として標的部位に応じて、粒子径に基づいたICSを選択することが可能となる可能性を示したことで、IOSの有用性を示すことができたと考える。
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