研究課題
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走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM)は自然な状態における細胞動態をナノスケールで観察できる技術であり、従来認識できなかった事象を観察可能とするために、さらなる高性能化が求められている。本研究では、1回の計測で得られる情報を増やし、従来の形状情報以外の評価が可能な装置開発を行う。これにより、従来では用いられていなかった多角的な評価基準を打ち立て、細胞の新規評価を目指す。
走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM)は、ナノメートルスケールで生じる細胞膜の変形を計測に最適な手法の一つである。電解質溶液を充填した開口径がナノスケールのガラスピペットを用いて、試料に近接した際に起こる電流値の減少を利用して、細胞にダメージを与えず計測できる。本研究では、取得電流値から新しい情報を引き出し、追加のイメージを同時取得できるSICMの開発を目的とした。
SICMの性能が向上することで、今まで把握できなかった細胞現象を可視化することができる。そのため、これまで様々なグループが他の装置との融合や高速化などの装置改善を試みてきた。本研究では、従来主流であったハード面での改善とは異なるソフト面での改善を試み、従来の改良と並行して適用可能な装置改善を試みた。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)
Analytical Chemistry
巻: 93 号: 13 ページ: 5383-5393
10.1021/acs.analchem.0c04097
巻: 93 号: 11 ページ: 4902-4908
10.1021/acs.analchem.0c05174