研究課題/領域番号 |
19K23698
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0604:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
松元 咲樹 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 研究員 (80846965)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 異物混入 / 食品害虫 / 破損指標 / 核酸残存量 / 破損特性 / 形態変化 / 食品流通 |
研究開始時の研究の概要 |
食品流通工程において食品害虫が侵入した際、侵入経路を把握し、素早い防除策をとることが必要である。本課題は、食品害虫の形態変化プロファイルおよび核酸の残存量による侵入・死亡時期の推定方法を確立し、侵入経路の推定を目指す。流通工程における振動・衝撃が、昆虫の外部形態に与える影響、および核酸が死虫内で分解される時期について調査する。侵入・死亡時期の推定作業を通じて、侵入経路を予測し、食品流通における害虫リスク対応に寄与する。
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研究成果の概要 |
本課題は,食品害虫の形態変化プロファイルおよび核酸の残存量による侵入・死亡時期の推定を目指すものである.流通工程を想定した落下試験を行い,落下衝撃による害虫形態の破損程度を調査した.害虫から生成された破片数,体表に生じた亀裂が,落下高さと相関があった.破片数,亀裂の害虫破損指標としての可能性が見出された.また,死後日数に伴い分解していく核酸を量的に比較した.その結果,殺虫方法,死後経過時間により分解程度が異なることが明らかになった.侵入・死亡時期推定法の開発に資する成果が得られた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食品流通において害虫が発見された際,専門機関(企業,公的機関)において食品表示や保管状況,害虫が発見された系などの情報と種同定の結果から混入時期を推定している.しかし得られる情報の制限によって混入時期が推定できないケースが3割程度あることが報告されている.本課題の学術的意義は,害虫の形態変化プロファイリングによる,これまで用いられなかった新しい指標を提示したことにある.害虫混入に関する状況判断に新しい選択肢をもたらしたことは,社会的に大きな意義を有している.
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