研究課題/領域番号 |
19K23710
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0605:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
三河 翔馬 岡山理科大学, 獣医学部, 助教 (20845664)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | セロトニン / 血小板 / 腎線維化 / セロトニン受容体 / ドラッグリポジショニング / 炎症 / 線維化 / 水腎症 / コラーゲン |
研究開始時の研究の概要 |
腎臓の線維化の病態メカニズムは未だ不明な点が多く、治療法が確立されていない。本研究では、新たにセロトニンに着目し、腎線維化の機序への関与を明らかにする。またセロトニンの由来として、セロトニンを多く含有する血小板を想定し、慢性腎臓病の新たな治療法開発の可能性へとつながる研究として進めて行く。
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研究成果の概要 |
片側尿管結紮(UUO)モデル作成後1週間後において、血小板の5-HT放出能異常を持ち、血中5-HT濃度が減少するFawn-Hoodedラット(FHラット)では、野生型ラットであるWistarラットと比較して、炎症性サイトカインである腫瘍壊死因子-α(TNF-α)のmRNA発現が有意に減少していたが、線維化の指標であるコラーゲンなどに差は認められなかった。このことから、血小板由来の5-HTは急速に進行する腎線維化には影響しなかったが、炎症の調節には関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、生理活性物質であるセロトニンが腎臓における炎症に関与していることが示唆された。炎症は腎臓の線維化にも関与しており、慢性的に線維化が進行する慢性腎臓病の病態に関与する可能性がある。この成果はいまだ治療法のない腎臓の線維化および慢性腎臓病に対する治療薬の開発の基盤となる可能性がある。今後は緩徐に進行する腎線維化モデルを用いてさらに研究を継続していく。
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