研究課題/領域番号 |
19K23733
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0701:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) (2020) 立命館大学 (2019) |
研究代表者 |
上原 了 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍制御学分野, 研究員 (70842590)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | RNase H2 / DNA修復 / BRCA2 / RNA/DNAハイブリッド / X線結晶構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、RNase H2がBRCA2との結合を通じてDNA修復を制御する分子機構をX線結晶構造解析によって解明する。RNA/DNAハイブリッドは転写・翻訳時に頻繁にゲノムDNA中で形成されており、RNase H2によって除去される。RNase H2はDNA損傷に繋がるRNA/DNAハイブリッドを除去する一方で、二本鎖DNA損傷箇所に形成するRNA/DNAハイブリッドの分解を通じてその修復を制御する。構造生物学的アプローチを用いてRNase H2とBRCA2の複合体構造を解析し、RNase H2とBRCA2が協働するDNA修復の分子機構を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では、RNase H2がRNA/DNAハイブリッドの分解を介してDNA修復を制御する分子機構を明らかにすることを目的とした。具体的には、DNA修復タンパク質BRCA2のリピートペプチドとRNase H2の複合体の生化学的特性解析を行った。また、ヒト由来RNase H2と異なる基質特異性を示す大腸菌由来RNase H2(Ec-RNase H2)との構造比較を行うため、Ec-RNase H2の精製と結晶構造解析に向けた結晶化シャペロンとなるタンパク質の探索を行い、構造機能解析の基盤を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RNase H2とBRCA2リピートペプチドの組み換えタンパク質を用いた相互作用解析によって、二者間の結合は極めて弱く、RNase H2がDNA損傷部位へ誘導されるためには他のタンパク質が関与する可能性が示唆された。RNase H2の遺伝子への変異は先天性自己免疫疾患やがんと深く関与しており、その生理機能について詳細な分子機構の解明は、疾患発症メカニズムの理解や新規治療標的の発見という点において意義深い。
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