研究課題/領域番号 |
19K23744
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0702:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
北澤 萌恵 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (40801965)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Peg11 / Rtl1 / 真獣類特異的遺伝子 / 骨格筋 / 脳 / ゲノムインプリンティング疾患 / ヒト14番染色体二倍体症候群 / Peg11/Rtl1 / 脳機能 / 行動解析 / miRNA / 鏡-緒方症候群 / 筋肉形成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、指定難病である鏡-緒方症候群の発症機序の解明を通じて新規治療法開発の可能性を探ることである。この疾患は胎盤過形成や肋骨形態異常を伴う呼吸不全による新生児致死を特徴とするヒト先天性疾患であり、現在有効な治療法はない。申請者は真獣類特異的遺伝子PEG11/RTL1の過剰発現が、新生児の筋肉形成・維持の異常を引き起こし、本疾患の原因となることをマウス疾患モデルで示すことに成功した。本研究では、鏡-緒方症候群の症状の一つである筋肉の異常に着目し、Peg11の筋肉形成・維持における機能解析を行うとともに、この遺伝子の過剰発現を抑制するためのmiRNAを用いた治療法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
父親性発現インプリント遺伝子Peg11/Rtl1(以下Peg11)は真獣類特異的遺伝子であり、発現量異常により疾患を引き起こすことがわかっている。これまでの胎盤胎児毛細血管の維持に必須であることの報告に加え、骨格筋の分化・強化に重要であること、脳の真獣類特異的部位である脳梁で発現していることを明らかにした。また、マウス胎児にPeg11 siRNAを投与したところPeg11欠損様症状を示すことから、Kagami-Ogata症候群の治療にsiRNAを用いることが有効であることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Peg11の欠損あるいは過剰発現はそれぞれTemple症候群およびKagami-Ogata症候群の主な原因であることから、Peg11の機能解析を行うことは両疾患の病態解明に貢献でき、疾患の新規治療法に繋がることが期待できる。また、Peg11は真獣類特異的遺伝子でもあるため、私たちヒトを含む真獣類の進化の過程を探ることにも貢献できると考えられる。
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