研究課題/領域番号 |
19K23760
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0702:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
|
研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
藤田 智史 国立遺伝学研究所, 遺伝形質研究系, 博士研究員 (50844099)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 植物 / 細胞壁 / リグニン / マイクロドメイン / 植物細胞 / 道管 / 植物細胞生物学 / リン酸化 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞壁に囲まれた植物の細胞においては特異的に細胞壁成分を変化させることによって特定の機能を持った細胞種をつくることが知られている。その時、細胞膜上に特定の因子を集合させた「マイクロドメイン」を細胞膜上につくることがある。これまでに植物においてはROPシグナルによるマイクロドメインの形成機構がいくつかの例で明らかにされてきたが実際にどのような因子・成分によって構成になっているのかは不明な点が多い。本研究では生化学的手法による網羅的解析や共焦点顕微鏡による因子の分布の時空間的解析を組み合わせて、マイクロドメインの全貌を明らかにし、制御機構のさらなる理解を目指す。
|
研究成果の概要 |
細胞の中には、多数の微細構造物が存在しそれぞれの機能や形態が連携して細胞活性を支えている。その中でも細胞の表面は細胞膜が二次元平面を提供し多数の分子が集積しやすい状況を作っている。細胞膜上にはすべての分子が均一に存在するわけでなく、微小な領域に集積しドメインを作るが多くの場合このドメインにどれだけ多数の種類の分子が集積しているのかについては不明である。本研究では、土壌から栄養や水を運搬する道管細胞の微小ドメインについて解析を試みた。現時点では材料を作成する段階でいくつかの問題が生じているが、その問題をこれまでの技術を用いることにより解決を試みている。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞には、タンパク質だけでも数千、数万種類の分子が存在し、それぞれが適切な時に、適切な場所に配置されると考えられている。これまでに数え切れない種類の分子が蛍光タグを用いて可視化することで時空間的にどのような挙動をするかが調べられてきた。そこで本研究ではproximal labeling法を適用することにより、微小空間にどのようなタンパク質が局在をしているのかを網羅的に同定することを試みた。今回は、材料を確立することに終始したが、同時に本法の適用範囲に関して深く考える必要があることが示唆された。植物細胞に新技術を適用する試みとしては意義深いものであると考えている。
|