研究課題/領域番号 |
19K23767
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0703:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
廣岡 俊亮 国立遺伝学研究所, 遺伝形質研究系, 特任助教 (70843332)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | エピジェネティクス制御 / 単細胞真核生物 / エピジェネティクス / 世代交代 |
研究開始時の研究の概要 |
エピジェネティクス制御におけるH3K27me3修飾による遺伝子発現抑制は、多細胞生物においては細胞分化に関わることが知られている。一方、単細胞生物におけるH3K27me3修飾の主な役割は、外来配列の不活化であると考えられてきた。しかしながら最近、独自に株の樹立及び遺伝的改変技術の開発を進めてきた単細胞真核生物において、H3K27me3修飾が世代交代における表現系切換えに関わる可能性を見いだした。本研究では、これまで適切な研究材料の欠如により未解明であった、単細胞真核生物におけるエピジェネティクス制御による世代交代の表現系切換え機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
ポリコーム複合体2 (PRC2)を介したヒストンH3の27番目リジンのトリメチル化修飾(H3K27me3修飾)は単細胞から多細胞の真核生物に共通の遺伝子抑制機構である。単細胞生物におけるH3K27me3修飾はトランスポゾン等の外来配列の不活化が主な役割だと考えられているが、未だに不明な点が多い。本研究では、独自に開発を進めている単細胞真核生物を用いてH3K27me3修飾を受ける遺伝子の探索を行った。その結果、H3K27me3修飾が1倍体、2倍体の表現系切換えに関与している可能性が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
単細胞真核生物におけるH3K27me3修飾はトランスポゾン等の外来配列の不活化が主な役割だと考えられており、分化等の細胞形態の表現系切換えの制御は多細胞生物が独自に発展させた機能だと考えられていた。しかしながら、本研究では単細胞真核生物においてH3K27me3修飾が1倍体、2倍体の表現系切換えに関与している可能性を示唆する結果を得ており、単細胞から多細胞における真核生物一般におけるエピジェネティクス制御の理解につながることが期待される。
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