研究課題/領域番号 |
19K23778
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
網田 英敏 京都大学, 霊長類研究所, 特定助教 (80845321)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 神経科学 / 霊長類 / スキル / 黒質外側部 / ペリニューロナルネット / コンドロイチナーゼ / タッチパネル / 記憶 / 大脳基底核 / ルーティン / ベクター / 化学遺伝学 |
研究開始時の研究の概要 |
大脳基底核においてルーティン行動と状況依存的行動を制御する神経機構を明らかにする。これらの行動がどのような神経路によって生み出されているかを調べるため、神経トレーサーを用いて神経路を解剖学的に同定する。同定された神経路を化学遺伝学的手法によって操作することで、行動の変化を確かめる。本研究は運動・認知障害の神経機構の解明、および運動・認知障害の新規治療法開発への発展性が期待される。
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研究成果の概要 |
視覚探索スキルを担う大脳基底核・黒質外側部に局在するペリニューロナルネット(PNNs)の役割を明らかにするため、PNNsを分解する薬剤(コンドロイチナーゼABC)を黒質外側部の両側に注入し、「図形―報酬」連合学習への影響を調べた。マカクザルに対し、タッチパネル上に表示される正解図形と不正解図形のどちらかを選ばせることで、スキル学習の成績を評価した。正解図形をタッチした場合には報酬が得られ、不正解図形をタッチした場合には報酬が得られないため、サルは90%以上の割合で正解図形を選ぶようになった。しかし、黒質外側部にコンドロイチナーゼを注入した後は、「図形―報酬」連合学習の形成に障害が見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、黒質外側部のペリニューロナルネット(PNNs)が「図形―報酬」連合学習形成に寄与していることを示唆する。黒質外側部は1か月以上にわたって長期連合記憶を保持しているが、この長期記憶がどのように形成されているかについてはまだわかっていなかった。本研究成果によりPNNsの連合記憶形成への関与が示唆されたことで、連合記憶形成の物質的基盤の解明が今後進んでいくと考えられる。今後PNNsがどのようにして記憶形成に寄与しているかを明らかにすることができれば、パーキンソン病などのスキル学習障害の治療法の開発に貢献できると期待される。
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