研究課題/領域番号 |
19K23808
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0801:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
高橋 浩平 国際医療福祉大学, 薬学部, 助教 (90846411)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 行動薬理 / 脳腸相関 / 潰瘍性大腸炎 / うつ病 / 神経炎症 / 神経新生 / 炎症性サイトカイン / デキストラン硫酸ナトリウム / うつ |
研究開始時の研究の概要 |
昨今、潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患患者において高確率でうつ病を含む精神疾患への罹患が認められることが報告されているが、有用な病態モデルがなく発症メカニズムに関しても不明な点が多いのが現状である。しかし、申請者は予試験でうつ様行動を併発した潰瘍性大腸炎モデル動物においてうつ病発症との関連性のある海馬歯状回における神経新生が低下していることを見出した。故に神経新生の低下が潰瘍性大腸炎によるうつ発症に寄与している可能性がある。 本研究では脳腸相関の概念を基軸とし、うつ様症状を併発した潰瘍性大腸炎モデル動物を確立することで、潰瘍性大腸炎に起因したうつ病発症のメカニズムを解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では脳腸相関の概念を基軸とし、うつ様症状を併発した潰瘍性大腸炎モデル動物を確立することで、潰瘍性大腸炎に起因したうつ病発症のメカニズムを解明することを目的とする。結果として、デキストラン硫酸ナトリウム処置マウスがうつ病を併発した潰瘍性大腸炎モデル動物として妥当性を満たしていることが示唆された。また、潰瘍性大腸炎に併発するうつ病の発症には腸由来の炎症性サイトカインの影響が大きく、腸内環境の改善が潰瘍性大腸炎に併発したうつ病の治療において重要であることが示された。これらの結果から炎症性腸疾患併発性うつ病に対する脳腸相関を基軸とした新規治療法の開発が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果より、デキストラン硫酸ナトリウム処置マウスがうつ病を併発した潰瘍性大腸炎モデル動物として予測的並びに構成概念妥当性を満たしていることが示唆された。また、潰瘍性大腸炎に併発するうつ病の発症には腸由来の炎症性サイトカインの影響が大きく、腸内環境の改善が潰瘍性大腸炎に併発したうつ病の治療において重要であることが示された。これらの研究結果はこれまでに報告がなく、学術的並びに社会的に意義のある点だと考える。脳腸相関の概念に基づいた潰瘍性大腸炎併発性うつ病に対する新規治療法の開発が期待される。
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