研究課題/領域番号 |
19K23906
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上條 広章 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80843820)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 皮膚T細胞リンパ腫 / OX40 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では未だ大きく予後を改善する確立した治療のない皮膚T細胞リンパ腫(以下CTCL)の新規治療ターゲットを提案することを目的とする。今回、成人T細胞白血病/リンパ腫において腫瘍に有利に働いているOX40とそのリガンドであるOX40Lに注目した。研究の方法としては、患者由来の皮膚組織や血液中の腫瘍細胞を用いてOX40とOX40Lの発現を検討し、CTCL細胞株において中和抗体による腫瘍間OX40-OX40L相互作用の阻害を行い腫瘍増殖生存への関与を検討する。これら結果からCTCLにおけるOX40やOX40Lの病態への関与を解明でき、新規治療ターゲットとして提案できる可能性がある。
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研究成果の概要 |
未だ進行期の生存率が極めて低い皮膚T細胞リンパ腫において新規治療ターゲットとしてOX40に着目した。我々の研究により、菌状息肉症やセザリー症候群の腫瘍細胞において、OX40とOX40リガンドが共発現しており、それらの相互作用が腫瘍の増殖・生存に関与していることが解明された。このことからOX40-OX40Lの相互作用を阻害することにより皮膚T細胞リンパ腫の治療につながる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
皮膚T細胞リンパ腫は根治的な治療で未だ確立されたものはなく、進行期の生存率は極めて低い疾患である。それ故、新たな治療の開発が急務である。今回我々は、OX40-OX40L相互作用がリンパ腫腫瘍細胞の増殖、生存を促進しており、それら相互作用を阻害することで腫瘍細胞の増殖が抑制されることを解明した。このことからOX40-OX40L相互作用は皮膚T細胞リンパ腫の新規治療ターゲットとなりうる可能性が示唆され、また今回得られた知見が他のリンパ腫などの悪性腫瘍にも応用できる可能性が考えられる。
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