研究課題/領域番号 |
19K23946
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
松井 尚子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 特任助教 (10547954)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 重症筋無力症 / 胸腺 / B細胞 / プラズマブラスト / 胸腺上皮細胞 / 治療 |
研究開始時の研究の概要 |
胸腺摘出術は重症筋無力症(Myasthenia Gravis, MG)の重要な治療オプションのひとつである。ところが、非胸腺腫における胸腺摘出術の適否については、専門家によって見解が異なることが多く、胸腺摘出術後の治療反応性を予測できる指標が希求されている。また、標準的治療を行っても、十分な改善が得られない難治例が存在し、新たな治療オプションが求められつつある。本研究では、胸腺上皮細胞のRNAシークエンス解析とB細胞の解析を行い、MG発症の病態を解明したい。さらに、胸腺摘出術の有効性を予測するバイオマーカーを明らかにし、難治例に対する新たな治療へと発展させたい。
|
研究成果の概要 |
重症筋無力症(Myasthenia Gravis, MG)患者胸腺と末梢血におけるB細胞異常パターンを検索した。コントロール16名とMG患者21名の血液より末梢血単核球を分離した。また、心臓手術(小児15名と成人10名)もしくは胸腺摘出術を受けた(MG非合併の胸腺腫患者12名とMG患者25名)際に摘出された胸腺より胸腺細胞を単離し、B細胞サブセットをフローサイトメトリーで解析した。MG患者胸腺ではプラズマブラストが増加しており、病勢に関与している可能性が示唆された。現在、研究成果に関する論文を投稿中である。なお、小児胸腺の胸腺上皮細胞を単離し、RNAシークエンス解析も行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、MG胸腺における新たな免疫学的な背景が明らかとなった。MG患者ではステロイド投与後も、胸腺摘出術がプラズマブラストの減少を通じて症状の安定に寄与する可能性がある。今後、プラズマブラストが治療反応性を予測するバイオマーカーとなり得るか、治療抵抗例におけるプラズマブラストの解析を進め、難治例に対する対策へと発展させたい。
|