研究課題/領域番号 |
19K23949
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
折目 和基 横浜市立大学, 先端医科学研究センター, 特任助教 (60759231)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 糖尿病 / インスリン抵抗性 / 肝臓 / SerpinB1 / 増殖因子 / 液性因子 / 膵β細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病発症の一因として膵β細胞の減少が挙げられるがその機序は明らかにされていない。現在までにインスリン抵抗性モデルマウスの肝細胞から分泌されるSerpinB1が膵β細胞の増殖を促進することを報告しており、本研究ではインスリン抵抗性下においてSerpinB1が発現誘導されるメカニズムについて明らかにする。
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研究成果の概要 |
糖尿病発症の要因としてインスリン抵抗性とインスリン分泌低下が重要である。我々は代償性膵β細胞増殖に寄与する肝細胞由来の液性因子としてSerpinB1を報告しており、本研究では肝細胞におけるSerpinB1の発現調節メカニズムについて検討した。肝臓のSerpinB1の発現は、高度のインスリン抵抗性を示すdb/dbおよびob/obマウスで上昇しており、これらの血清で高値を示すインターロイキン-6(IL-6)は、JAK/STAT3経路を介してSerpinB1の発現を上昇させたことから、インスリン抵抗性下の代償性膵β細胞増殖にIL-6/JAK/STAT3経路が重要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病発症の原因としてインスリン抵抗性やインスリン分泌低下が挙げられる。後者の原因として、インスリンを分泌する膵β細胞の減少が報告されている。一方で糖尿病発症初期には代償性に膵β細胞が増加することも報告されており、その機序を明らかにすることにより糖尿病を治癒出来る可能性がある。本研究では肝臓から分泌され膵β細胞増殖を促進させるSerpinB1の発現上昇機構を明らかにした。この研究をより発展させることにより糖尿病で膵β細胞が減少した患者の膵β細胞量を回復し、新規の糖尿病治療法の開発につながると考えられる。
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