研究課題/領域番号 |
19K24003
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0904:生体情報内科学およびその関連分野
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
野村 篤史 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤助教 (60851201)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 全身性エリテマトーデス / TLR7 / イミキモド / 単球 / マクロファージ / ループス腎炎 / Toll-like receptor 7 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の分子標的治療の発展により、関節リウマチなど一部の自己免疫疾患では完全寛解も可能になったが、同じ自己免疫疾患である全身性エリテマトーデス(SLE)において、完全寛解は現実的な目標となっていない。SLEの病態には獲得免疫系の重要性が明らかではあるが、現在までのところ獲得免疫系をターゲットとした治療の効果は限定的であり、自然免疫系も含めた病態の解明が必要である。SLEにおいて自然免疫系シグナルの受容体であるToll様受容体7(TLR7)の関与が注目されているが、本研究ではTLR7を発現する自然免疫細胞である単球やマクロファージの役割を解明するとともに、疾患発症に関連する分子機構を同定する。
|
研究成果の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)の病態にTLR7のシグナル伝達異常が関与することが知られているが、発症に至るメカニズムは明らかではない。本研究ではTLR7のアゴニストであるイミキモドの長期的な経皮塗布によって発症するSLEモデルマウスを用いて、発症に至るメカニズムを単球に注目し解析した。古典的単球であるLy6Chi単球は局所で反応し刺激によりIFNαの遺伝子発現を増加した。一方で非古典的単球であるLy6Clo単球は特異的に接着因子の発現を増加し腎へ浸潤しやすいことがわかった。このように、それぞれの単球は異なる役割で病態に関与していると考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりSLE病態において単球のもつ異なる役割を明らかにした。古典的単球と非古典的単球のそれぞれが病期や臓器ごとで異なる働きをしていることの理解は病態の理解を促進する。これまでにSLEの治療薬としては単球を標的にしたものはなく、単球が関与した病態を考慮した治療法の開発へとつながることが期待される。
|