研究課題/領域番号 |
19K24136
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
野田 園子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (70844322)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯髄幹細胞 / 高密度培養 / スフェロイド培養 / スフェロイド / 低酸素培養 / 細胞塊 / 再生 / 細胞塊培養 / 培養密度 / 硬組織形成 |
研究開始時の研究の概要 |
歯科において、失われた骨組織を再生する治療法の確立が期待されている。欠損部に口腔組織から採取された間葉系幹細胞を移植し、硬組織を誘導する試みがなされているが、この際に化学物質を使用して分化誘導を行い、人工の足場材料を用いて移植を行うことが一般的となっている。しかし、化学物質や足場はアレルギーや炎症反応の原因となる可能性も報告されており、本研究課題はそのようなの背景を元に、分化培地と足場材料を使用せずに高密度で培養して三次元細胞塊とした間葉系幹細胞を移植するだけで効率的な硬組織形成が可能であるのかを検証するものである。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、ヒト歯髄幹細胞を培養することで、分化培地非存在下でも硬組織形成分化細胞へとコミットメントされることを利用し、さらに、足場を使わない三次元スフェロイド(細胞塊)培養を同時に行うことで分化培地および足場フリーの移植によって硬組織を形成することができるかどうかを検討することである。 歯髄幹細胞以外のロ腔内由来間葉系幹細胞を歯髄幹細胞と同様の方式で分離し、歯髄、歯肉、歯根膜から幹細胞を得ることができたが、増殖能および石灰化能が安定していたのは歯髄由来の幹細胞であったため、歯髄由来幹細胞にて三次元培養を行い、マウス頭蓋骨にて骨の誘導があることが確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯髄幹細胞は不要な抜去歯から培養可能であるため、再生医療のソースとして注目されている。しかし、1本の歯牙から得られる組織量は少ないため、使用に際して培養培地と足場とが必要となる。培地に含まれる成分や足場は移植においてアレルギーの可能性や拒否反応の原因となる可能性が指摘されているが、本研究において従来骨再生に必要とされていた分化用の培地や足場を使用せずに高密度、スフェロイド(細胞塊)で歯髄幹細胞を培養することで石灰化能を高くもった細胞へと分化することが確認されたことで誘導培地や足場を使用せずに硬組織形成を誘導できる可能性を示唆し、歯髄幹細胞を用いた骨再生の実現に有益な結果を得られたと考えられる。
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