研究課題/領域番号 |
19K24187
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 |
研究代表者 |
西村 悠貴 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 産業保健研究グループ, 研究員 (30846754)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 夜間勤務 / 勤務パフォーマンス / パフォーマンス認知 / パフォーマンス予測 / セルフモニタリング / 労働衛生 / パフォーマンス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、夜勤中の労働者のパフォーマンス変化がどのように知覚されているのかを明らかにするため、模擬的な夜勤中に複数回のパフォーマンス計測とアンケート調査を実施する実験を計画している。 本研究を実施することで、夜勤労働者に起こりうるパフォーマンス変化(特にパフォーマンスの低下)と、それがどのように労働者に知覚されているのか、を明らかにすることが期待される。これまでにも夜勤が労働者に与える影響は多く研究されているが、本研究によって特に労働者自身によるパフォーマンス評価に関する理解が深まり、より安全で健康リスクに配慮した労働制度を整備するための手立てとなりうる。
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研究成果の概要 |
本計画では、夜勤による勤務パフォーマンスの変化とその変化がどのように本人に知覚されているかに着目し、研究を行なった。具体的には、模擬的夜勤実験や夜勤者を対象とした調査を行い、夜勤によるパフォーマンス変化と参加者の自己評価を多時点で取得し検証を行なった。 結果、セルフモニタリングの中でも事後評価よりも事前予測の方が夜勤の影響を受けにくいこと、夜勤後のセルフモニタリングは日勤後や準夜勤後よりも悪化すること、セルフモニタリング成績はクロノタイプ等の個人差とも関連することなどが示された。当該の成果は4件の学会発表および国際論文が1本で公表済みであり、さらに1本の英語論文が現在査読中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代の便利な24時間社会を支えているのは夜間労働者である。夜間労働者、特に交替勤務者は、昼間労働者と比較し労働パフォーマンスや安全上の問題を抱えるリスクが高いことが知られている。パフォーマンス低下に対しては適切な休憩を取ることが有効であると考えられるが、適度な休憩取得には本人の自覚が重要な要素となる。 本研究によって、夜勤によるセルフモニタリング能力の変化だけでなく、クロノタイプなどの個人差と夜間のセルフモニタリング成績が関連することも示された。よって、本研究の成果はより安全な勤務シフトの検討や、個人ごとに夜勤中に必要な対策などを立案するにあたって、有用な情報を提供できると期待される。
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