研究課題/領域番号 |
19K24209
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
菱谷 純子 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 准教授 (20586458)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 次世代育成力 / 母娘関係 / 世代間伝達 / 性成熟期女性 / ヘルスリテラシー / プレコンセプションケア / ジェネラティヴィティ / オンラインインタビュー |
研究開始時の研究の概要 |
性成熟期女性の健康は女性が生み育てる子どもの健康に影響することに加え,女性自身の将来の健康に影響するため,その向上が重要である。次世代を育成することへの関心である次世代育成力は母親と娘の世代間で伝わる働きを持ち,健康との関連が示され,新たな健康支援法方略として注目される。したがって,本研究は性成熟期女性の健康向上を目指し,次世代育成力の世代間伝達を活用した健康支援プログラムを開発する。
|
研究実績の概要 |
2022年度の研究成果を以下3点にまとめる。 第一点は、母親から性成熟期の娘への次世代育成力の世代間伝達とへルスリテラシーおよび健康との関係について明らかにした研究成果について論文公開したことである。本論文は母親の次世代育成力は娘の次世代育成力とへルスリテラシーを介し、娘の健康に影響を与えることをパス解析で明らかにした論文であり、本研究課題の理論背景となるものである。2021年度にインターネットによる早期公開を経て、2022年度に発行された。この過程を通じて、本論文の理論を精選させることができ、本研究課題に関する知見を広げることができた。 第二点は、本研究課題では最終的に母娘の世代間伝達を活用した健康支援プログラムの開発を目指しているため、専門家に加え、一般の母娘から意見を集めることが必要であり、一般の方を集め意見交換会を実施した。また性成熟期女性の健康支援を実際に行っている保健医療職にも広く意見を求める必要があり、2020年度に行った質的研究の一部を学会発表する準備を整えた。 第三点は、これまでの研究成果に文献検討結果を加えて、健康支援プログラム試案を作成した。しかし、文献検討結果から子宮頚管ワクチンのキャッチアップ接種の開始、COVID-19による生活様式の変化などの社会的な影響を受け、健康試験プログラムの効果を評価するための指標には改定が必要なことが示唆された。これらの検討により、2023年度にはプログラム案およびそれを評価する指標を精選し、調査を実施することが可能となった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度は母娘関係の健康支援の経験を持つ研究補助者の支援を受け、研究を推進する予定でいたが、適任者から支援を受けることができなくなり、文献検討や研究支援プログラムの作成が滞った。 COVID-19による生活様式の変化は、健康情報へのアクセスや活用に影響を与えており、想定以上の文献検討が必要になったことも研究が遅れた要因である。さらに2022年度はCOVID-19感染の収束的変化があり、この状況に適応したプログラム修正を行ったことも遅延の要因である。これらの修正はより効果的なプログラム作成に必要であり、2023年度に実施する支援プログラムの運営と評価に活用する予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の研究推進方策としては広く研究補助者を募集し、活用をする。2022年度は母娘関係の健康支援の経験を持つ方を募集したが、2021年度に引き続き、COVID-19感染拡大によるワクチン接種業務や相談業務のため看護職の人材確保が難しかった。しかし、2023年度はワクチン接種業務の縮小などにより看護師ライセンスを持ち、臨床経験のある研究補助者の雇用が可能になると予想される。このため、まずは母娘関係の健康支援実績を持つ方に限らず、介入研究を支援した経験を持つ看護職や子どもの養育支援に調整に関わったことのある看護職などを研究補助者に迎え、研究を推進する。 さらに、看護系大学の教員や大学院生のうち、本研究に興味を持つ研究協力者をリクルートし、文献検討やインタビュー調査や分析の際の助言を得ることにより研究を推進させる。
|