研究課題/領域番号 |
19K24218
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
山下 真里 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (80848424)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アパシー / 東日本大震災 / フレイル / 地域在住高齢者 / コミュニティの再生 / 孤独感 / リロケーションダメージ / 心理的要因 / ライフスタイル / 東日本大震災被災地 |
研究開始時の研究の概要 |
東日本大震災の被災地の一部では新しい地域になじめず社会的孤立に陥っている人も多く、不活動・閉じこもりなどからフレイル(虚弱)に陥る住民の増加が懸念される。この問題の背景には、意欲低下(アパシー)、抑うつ、不安等心理的要因の存在が無視できない。本研究では、被災地の地域在住高齢者約1万人を対象に、心理的要因の実態を調査し、フレイルとの関連を横断的に検討する。また、心理的要因のうち特にアパシーを呈している住民へのインタビュー調査を実施することにより、アパシーを呈する人の生活実態やニーズ、対人ネットワークの構造を明らかにするとともに、アパシーからフレイル発症に至る背景を探る。
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研究成果の概要 |
被災地における意欲低下(アパシー)とフレイルの関連を明らかにするため、7,845名の郵送調査データを解析した。結果、アパシー(有訴率46.5%)はフレイル(23.5%)と有意に関連していた。次に,アパシー有訴者36名に対し、電話による半構造化面接を実施し、アパシーの背景について主題分析により類型化した。結果、加齢や疾病を伴うDecline型 73.3%,離婚や死別など生活環境の変化を伴うCrisis型 20.0%,老年期以前から問題を抱えるCarry over型 6.7% に類型化できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は横断的な分析であり、因果の方向性は今後の研究課題であるが、被災地の高齢者におけるアパシーはフレイルと関連していることが示唆された。高齢者におけるフレイル対策では、運動・栄養・社会参加への介入が有効だとされているが、被災地では、これに加えてアパシー等メンタルヘルスへの介入を行う必要があることが示唆された。
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