研究課題/領域番号 |
19K24252
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中島 由加里 金沢大学, 保健学系, 助教 (40846680)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | リンパ管 / リンパ浮腫 / 再生医療 / 培養リンパ管 / 脂肪組織由来間葉系幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
リンパ浮腫には根治治療がなく、これを目指すためにはリンパ節郭清部のリンパ管再建が必要となる。よって、本研究ではリンパ管内皮細胞への分化能をもつ脂肪組織由来間葉系幹細胞からリンパ輸送能をもつ導出リンパ管、あるいは集合リンパ管を作製し、このリンパ管形成に関わる因子を同定する。これにより、平滑筋細胞を伴うリンパ管形成の分子機構を解明する。同定した因子や分子機構は、再生医療を用いたリンパ浮腫患者の根治治療やリンパ浮腫発症予防に役立ち、世界に先駆けるリンパ浮腫治療・予防法の開発に繋がることが期待される。
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研究成果の概要 |
三次元培養によるリンパ管作製において、まず脂肪組織由来間葉系幹細胞をC57BL6/Jから単離培養し、細胞積層法を用いて毛細リンパ管作製を行った。細胞積層法のプロトコル変更により、死細胞の割合が増加し、プロトコル変更を余儀なくされたが、カルチャーインサートへの細胞接着率の向上、支持細胞として線維芽細胞の使用、培地の配合等を検討し、安定してリンパ管が作製できる条件を確立した。現在は、確立したプロトコルを用いて、導出リンパ管の作製、リンパ管形成に関わる因子の同定、リンパ管の立体構造の評価を実施している段階である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体外で毛細リンパ管を作製し、これに関わる因子の同定を行うことにより、リンパ管形成因子やこれを促進する因子を同定することができる。これを元に、導出リンパ管、集合リンパ管と、よりリンパ輸送能の高いリンパ管を生体外で作製し、これらのリンパ管形成に関わる因子を同定することで、乳がんや子宮がんの手術時にリンパ節郭を受けた患者の郭清部において、リンパ管再建を行い、リンパ浮腫の発症予防や根治的治療を行うことが可能になる。本研究は、再生医療を用いた世界に先駆けるリンパ浮腫治療・予防法の開発に繋がることが期待される。
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