研究課題/領域番号 |
19K24255
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
楊 志斌 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (10852543)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Wischnewski spot / Fatal hypothermia / Diabetic ketoacidosis / wischnewski spot / fatal hypothermia / 低体温症 / Wischnewski斑 / 糖尿病ケトアシドーシス / Armanni-Ebstein現象 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、胃粘膜病変の死因特異的な分子的メカニズムの解明を目指す。胃は凍死の生理的研究に殆ど使われてなかった、そこで我々はorganotypic胃スライス培養法を用いた。この手法は脳や心筋のような均一性を持つ組織で使われているex vivoの手法であり、胃に用いたことは学術的独自性が高い。かつ、全身の影響として神経系、循環器系の影響を除去するものの、胃の組織構成を保持したまま、詳細な分子解析ができることは創造性が高いもの考える。また、本研究室の特点として、ヒトの組織も扱えるので、より実証しやすい。
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研究成果の概要 |
本研究は、初めから凍死時の胃粘膜の特殊な変化に着眼し、スライス培養法を用いて、胃酸の分泌の促進と低体温の関連、とその可能なメカニズムにたどり着いた。もう一つの目的糖尿病ケトアシドーシスと凍死の共通的な死体現象について、動物モデルの考案は新型コロナウイルス感染拡大と重なりほぼ進展出来ず、実の事例も集めることができず残念な結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は凍死事例による死体現象の一つのWischnewski斑に対し、分子的メカニズムの仮説を立て、さらに実験的手法で仮説を証明した。本研究では、低体温状態でしか発現上昇しない遺伝子は、凍死診断に分子的レベル証拠をもたらすことを示した。国内では、Umehara 等の研究により、骨格筋内のある遺伝子群が極端体温環境で発現が上昇した報告もある(Umehara T. et al, 2020)。最後に、in vivo実験でWischnewski斑の再現は困難であり、近年の文献を検索したところまだ成功した報告はいない、in vivoで同じ現象を再現する課題が残されていた。
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