研究課題/領域番号 |
19K24312
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中西 徹 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (00848492)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脳卒中 / 神経可塑性 / リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
脳梗塞によって大脳皮質運動野が障害を受けると運動麻痺が生じる。運動麻痺は脳梗塞後急性期から亜急性期にかけて部分的に回復する一方で、慢性期にはあまり回復しない。これは、梗塞巣周囲での神経回路の再編が徐々に起こりにくくなるためと考えられているが、その具体的なメカニズムは不明である。本研究では、Lynx1が神経回路の再編を抑制している可能性を検証し、脳梗塞慢性期に運動機能回復を促進する治療法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
脳梗塞によって生じる運動麻痺は脳梗塞後急性期から亜急性期にかけて部分的に回復する一方で、慢性期にはあまり回復しない。これは、梗塞巣周囲での神経回路の再編が徐々に起こりにくくなるためと考えられているが、その具体的なメカニズムは不明である。本研究では、視覚野において臨界期を制御するLynx1に着目し、Lynx1が神経回路の再編を制御している可能性を検証した。その結果、Lynx1はこれまで着目されてきた抑制性介在ニューロンに加え錐体細胞にも発現することを見出した。また、脳梗塞前後でのLynx1発現変動を評価したところ、脳梗塞周囲において、Lynxは経時的な発現変動を示すことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、Lynx1の発現を制御することによって、脳梗塞後慢性期における運動機能回復を促進できるかを検証中である。脳梗塞後急性期には血栓溶解療法や血栓除去療法などが効果を上げる一方で、慢性期に有効な治療法は乏しい。したがって、今後の研究成果によって脳梗塞後慢性期における治療法が確立できれば、脳梗塞患者の予後が改善することが期待できる。本研究期間内での結果は、上記の成果に繋がる基礎的な知見であると考える。
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