研究課題/領域番号 |
19K24315
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
大塚 章太郎 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (80849901)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 遠隔虚血プレコンディショニング / 神経保護効果 / 理学療法 / 予防運動 / リハビリテーション / 内在性保護因子 / 脳卒中予防 / 運動療法 / 予防 |
研究開始時の研究の概要 |
脳血管疾患は発症すると完全には回復できず、後遺症が残る疾患であり、予防が重要である。予防法を確立するためには、炎症や酸化ストレスから脳を保護する効果を獲得しなければならないが、脳保護薬の開発は難渋している。そこで、脳保護が効果のあるとされている運動療法と一時的に上肢や四肢を圧迫して脳保護効果を獲得できる遠隔虚血プレコンディショニング(RIPC)という新規の方法を組み合わせることで、新しい予防法を確立することができるのではないかと考え研究を行っている。
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研究成果の概要 |
遠隔虚血プレコンディショニング(RIPC)を7日間連続でラットに行い、介入後に脳梗塞を作成して、脳梗塞に対する神経保護効果や運動感覚機能障害軽減がみられるかを調べた。RIPC群は、No-RIPC群に比べて有意に脳梗塞体積の縮小が見られており、運動感覚機能障害も軽減していた。RPICを行うことにより脳梗塞発症後に14-3-3γの発現量増加した。神経細胞死に深く関与しているBaxやcaspase 3の発現量は、RIPC群で有意に減少していた。これらの結果より、脳梗塞発症前に7日間連続でRIPCを行うことにより、神経保護効果が獲得され脳梗塞体積縮小や運動感覚機能障害を軽減させる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞は、寝たきりになる可能性が高い疾患であるが、治療には限界があり、予防法は確立されていない。薬物療法の開発も難渋している。そこで、今回、脳梗塞の新規予防法として注目されている遠隔虚血プレコンディショニング(RIPC)の介入方法を確立するために実験動物を使用した研究を行った。脳梗塞発症前に7日間連続でRIPCを行うことにより、神経保護効果が獲得され脳梗塞体積縮小や運動感覚機能障害を軽減させる可能性が示唆された。RIPCによる介入は、非観血的かつ簡便であり、脳梗塞予防に寄与しうる可能性がある。
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